12月 6, 2009
Manchester大学大学院 (IDPM)で勉強していたとき、先生であるHeeks はICT4Dプロジェクトの成功には、ICTもDevelopmentもわかる人材(=ICT4D Champion)が必要とされている、ということを言っていた。国際協力業界の人々や途上国政府の人々は得てしてITに弱く、ITコンサルタント等のIT業界の人々の話がきちんと理解出来ない。その逆に、IT業界の人々は主に先進国のITプロジェクトで経験をつんで来た人々で、途上国のことに疎く、その多様性や文化などへの配慮に欠ける点がある。したがって、両者のコミュニケーションが上手くいかないと、途上国の背景にマッチしないシステムが出来てしまう=ICT4Dプロジェクトは失敗してしまう・・・ということになる。
Heeksの書いたWorking paper“The ICT4D 2.0 Manifesto: Where Next for ICTs and International Development?” には、ICTもDevelopmentもわかる人材とは、Conputer Science, Information Systems, Development Studiesの3領域の知識を持ち合わせる者と書かれている(図参照)。
上記のような人材がいたら心強いのは確かだが、しかしながら、ICT4Dに係る人々は、IT業界に身をおきで途上国開発にも興味がある人か、国際協力業界に身をおきIT活用にも興味がある人のどちらかだろう。となると、必然的にICTより、もしくはDevelopmentよりのいずれかに強い人材となる。両方に長けているという人材はそうそう居ないだろう。
例えば、自分もそのようなスキルを見に付けたいと思うが、実際は超困難。自分は国際協力業界に身をおきITについても多少はかじっているというタイプだが、「かじっている」レベルからの上昇は国際協力業界にいる限りかなり難しい。また、IT業界の人だって、ICT4Dプロジェクトで途上国へ数年行けば、その間は最先端のIT技術にキャッチアップすることが出来ないわけで、常に途上国に居たのでは、近い将来、仕事がなくなってしまうのでは・・・。
Heeksは上記のWorking paperでICTもDevelopmentもわかる人材は、教育・研究機関等での両領域についての勉強や、実際のICT4Dプロジェクトへの参加経験から育成されるといっているが、実際はそんな簡単じゃないだろうと感じる。さらに、最近はIT業界に身をおく人々のICT4D分野への進出が目立つし、活躍もしていると思う。そうなると、ますます国際協力業界に身をおきITもわかる人が必要になってくるので、自分はそういう人材になりたいと思うが、いやはや、ICT4D Championへの道のりなかなか険しそうである。
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投稿: tomonarit
12月 3, 2009
ICT4Dについてのトピックがあると、言葉の問題が障害として取り上げられることが多い。例えば、インターネットや携帯メッセージで有益な情報にアクセスできるようになっても、田舎の農民は字が読めないので結局、情報を得ることが出来ないという話。しかしながら、そういった議論では、文字が駄目でも映像が利用できるという意見 がある。通信速度の問題はあるけれど、映像の利用度はここ最近でずいぶん身近になったのではないかと感じる。
そんな訳で、ある映像の紹介。正直あんましICTとは関係ないのですが、自分も多少係ったことなので紹介します。
「ハムリンフィスチュラジャパン」という団体が、フィスチュラという病気の患者を支援するため、2009年エミー賞を受賞した“A Walk to Beautiful”の邦語版DVD を作成しました。
フィスチュラとは、出産や暴力で、産道に孔が開き、膀胱や大腸から、糞尿垂れ流しになる症状。感染症や下垂足も、まま併発。WHO推定上、世界で、200から300万人の患者が。「知られざる疾病」として、支援が待たれています。
このDVDは、エチオピアを舞台に、この病気の現状を紹介しているもの。上のYouTube映像は英語版を短くカットしたものですが、DVDは日本語字幕の完全版です。ご興味ある方は、以下URLをチェックしてみて下さい。
http://blog.fistula-japan.org/archives/dvd50.html
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投稿: tomonarit
11月 30, 2009
SANYOはウガンダへの太陽光発電のランタン(eneloopランタン)を寄贈するプロジェクト を実施している。9月15日に第一回めの寄贈として、250セットをウガンダの中学校へ寄贈 している。
以下、SANYOのサイトからのコピー。
“「さあ、eneloopの輪に入ろう。」は会員登録制(無料)のコミュニティサイトで、“エネルギー(energy)の循環(loop)”という 「eneloop」のコンセプトを通して、「人々の生活や地球環境を守っていくために何ができるのか?」を共に考え、行動するコミュニケーションの場を目 指しています。環境関連のアンケートや投稿などに参加することで個人ポイントを貯めることができるだけでなく、会員が個々に貯めたポイントの総数が10万 ポイント貯まる毎に社会貢献活動を実施し、身近な環境問題を考えながら、国際的な社会貢献活動に参加できるのが大きな特色となっています。”
最近、二回めの寄贈先として、同じくウガンダにあるエイズ孤児の施設に寄贈 されることが決まった。日本企業のアフリカを対象としたCSR。寄贈・CSRで終わらず、同様製品の現地生産や修理スキルを持つ人材育成などにつながっていけば・・・と願ってます。
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投稿: tomonarit
11月 29, 2009
自分の友人が先日、「ここ最近、IT系の専門情報サイトなどでも、ICTと開発についての話題が扱われるようになってきた。」と言っておりました。そしたら、その友人のブログ「流離ヒ見聞録」 で、そういったサイトの紹介があったのでご紹介。
自分も見てみたら、知っている事例もあれば知らない事例もあり、とても面白かった。Kiva説明会 でもIT系の人材がICT4Dに進出して来ていると感じたけど、そうなんだろうな。
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投稿: tomonarit
11月 28, 2009
NHK総合テレビで、中国企業によるエチオピアの携帯電話事業について放送 される。放送は11月29日(日)午後9時45分から10時34分。
自分がエチオピアにいた2003年から2007年の間に、確かに中国のプレゼンスはぐんぐん上がって行った気がする。道路工事や通信インフラ構築等、いろいろな点で中国企業の名前を聞いたし、中国企業の名前の入ったトラックやショベルカーなんかを田舎へいく幹線道路でよく目にした。こと通信インフラについていうと、ZTEという中国企業がエチオピアの通信インフラ構築 を実施している。この番組、是非とも見てみたいところです。
ところで、とうとうこのブログの投稿記事が50を超えました。投稿記事が100を超えると、ブログが一過性のものでなくある程度の知識の蓄積として価値が出てくるというのをどこだかで聞いたことがあります。やっと半分。とりあえず、100を目指してやってこうと思います。
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投稿: tomonarit
11月 26, 2009
前回紹介 した、Information and Communication for Development Report (IC4D 2009) について、追加情報。
Forbes のニュースで取り上げられている記事を見つけ、レポートの概要が書いてあったので紹介。
このレポートでは、アクセスのしやすさ(accessibility)、 お値段(affordability)、利用度(usage of ICT)の3点からICT国別ランキングを出している。このランクキングによると、サブサハラ・アフリカの国が最下位集団だ。ブルンジ、チャド、中央アフリカ、コンゴ、エリトリア、ギニアビザウ、ニジェールがワースト7(ちなみにトップ集団は、カナダ、韓国、オランダ、英国、北欧三国)。これらの最下位集団の国では、インターネット普及率や家庭でのPC所有率は0.1%未満で、TV所有率でも10%未満。
高速インターネット普及率が10%あがればGDP成長率が1.3%上がるというが、アフリカの国の状況はなかなか楽観視出来ない模様。さらに、携帯電話の使用料を見ると、東南アジア諸国の月の平均使用料が約5USD(もしくはそれ以下)であるのに対し、アフリカでは10~12USDだという。
以上のようにForbesのニュースに書いてあり、「おっ、これはレポート読まなくても、要点がかいつまんで書いてあり便利だなぁ」と、レポート読む気力が薄れつつある。。。
しかし、アフリカの政府は通信インフラを整備して、通信市場での民間の価格競争を促進して、もっと利用価格を下げる努力が必要なようだ。このブログでも以前触れた が、エチオピアのように、未だ政府の独占じゃ携帯普及率やネット普及率はなかなか伸びないだろう。
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投稿: tomonarit
11月 25, 2009
最近、改めてInfoDev のWebサイトを見ている。2年前、マンチェスター大学でICT4Dを専攻していた当時、プレゼンやエッセイといった課題に取り組むときには、まずInfoDevのWebサイトをチェックして関連する記事やレポートに目を通していた。そんなこともあり、大学院卒業後は、なんとなく掲載されている記事を知っていたこともあり、あまり見るとことがなかった。
で、最近改めて見てみると新しい記事ばかりで面白い。
そんな中で、Information and Communication for Development Report (IC4D 2009) というレポートが紹介されていた。2009年7月作成のレポートなので全然タイムリーじゃないのですが。。。
このレポートのサマリーで、高速インターネット普及率が10%向上すると、経済成長率が1.3%向上するということが書かれていた(中身を読んでないので、どういう数字なのかの詳細はわからないが、とりあえずそういうことらしい)。そのほかのハイライトとしては、以下の点が挙げられていた。
インターネット普及(低所得層への普及)のために、政府は民間と協力するべきである
情報社会は特に若者に仕事の機会を与える
電子政府は効率、透明性、信頼性の点で(電子政府じゃない政府よりも)優れている
全てが「その通り」と思える一方で、「ほんとに?」というちょっと穿った見方も出来そう。特に、電子政府については色々と問題がありそうな・・・。
と、興味をそそられたので、頑張って少しづつ読んでみようかと思います。
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投稿: tomonarit
11月 8, 2009
「情報ネットワークで結ぶシルクロード―国際開発協力にみる現代中央アジア」 という本を読んでみた。前回のブログ で紹介した「”BOPを変革する情報通信技術” バングラデシュの挑戦」の編者と同じ人が書いた本。
「BOPを・・・」は面白く読めたのだが、今回の「情報ネットワークで・・・」は、比較するとそれほど面白いとは思えなかった。
一番の理由は、この本は「ICT4D」が主テーマというよりは、「中央アジア」がテーマだから。カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンという中央アジアの5各国について、1章1カ国で、それぞれの地理から政治的・文化的背景までを一通り説明した後で、日本の援助傾向を述べ、そして、その国の通信インフラ状況や携帯電話やインターネットといったICTの普及・活用状況が説明されている。
中央アジア自体があまり日本でメジャーな国ではないので、それらの国を説明するので結構なページ数がとられており、それ故、ICTについての記述は限られている。題名にあるように、「国際開発協力にみる現代中央アジア」が主テーマであり、ICTは、中央アジアを見るための一つの切り口として触れられている感じがした。
自分がこれまで殆ど興味のなかった中央アジア諸国について知ることが出来た点では、非常にためになったが、ICT4Dの本が読みたいという人には、ちょっと物足りないかも。そんな感じでした。
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投稿: tomonarit
10月 18, 2009
以前紹介 したAfrican Bloggers Conference “Kelele “ というイベントが、二度目の延期になってしまいました。当初は2009年8月半ばにケニアで開催予定だったのが、10月末~11月に延期になり、今回の二度目の延期では、2010年の中ごろに変更となりました。
ハーバード大学のBerkman Institute (インターネットとデモクラシーをテーマにしている研究所)がスポンサーとして手を挙げていたけど、その後はサイトを見ても特にスポンサーが増えている様子もなかったので、結局、十分な運営資金が集まらなかったのかぁ、と思ってしまう。こんなところにも、リーマン・ショックの影響が。それとも、そもそもアフリカとブログという組み合わせが早すぎたのか。(企業等からあんまり魅力的に見られなかったのかなぁ・・・)
そうはいっても、「中止」ではなく、「延期」ということなので、継続的に開催へ向けての動きは続くのだろうと期待しつつ、Keleleサイトの次の更新を待つこととします。
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投稿: tomonarit
9月 18, 2009
このところ、ブログ書いてませんでしたが、久々に復活。
9月3日の記事ですが、Google Africa Blog によると、Google Translateのサービスにスワヒリ語とアフリカーン語が加わったとのこと。既に訳50言語がこのサービスで取り扱われているけれど、アフリカの言語が加わったのは初めて。
最近、ウガンダのモバイルSMSサービス とか、Google Booksにスワヒリ語 も登場するなど、アフリカでのネット上のサービス向上を耳にする機会が増えてきた気がします。そういえば、もう4,5年まえにエチオピアにいたとき、Windowsのエチオピア語(アムハラ語)版が開発されているとかいう噂を聞いたが、その後、どうなったのだろうか?
ICT4Dとは関係ありませんが、ちょっとエチオピア関係で宣伝。 10月24日に東京広尾のJICA地球広場にて、「エチオピア・ナイト2009」というイベントがあります。 エチオピア料理(インジェラ)やワインとともに、エチオピアの音楽やダンスが楽しめますので、ご興味あれば是非どうぞ。 詳細はここから 見ることが出来ます。
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投稿: tomonarit