途上国での携帯電話普及の条件

このブログでも何度か取り上げておりますが、途上国での携帯電話普及のインパクトって、最近良く話題になっとりますなぁ。EconomistのSpecial Report(9月26日)に、「Mobile marvels」という題名で、途上国における携帯の話題が掲載されてました。そのなかからちょいと気になった点をご紹介。

途上国で携帯が普及した条件(要因)として、大きく3つの要素が上げられています。
1.プリペイド方式・・・銀行口座を持たない人や信用度の低い人でも携帯が使えるようになった!
2.機器価格の低下・・・携帯電話の本体価格が安くなって、途上国の人も手が届くようになった!
3.通信市場の自由化・・・政府系通信公社の独占から民間(外国資本も)参入により競争化⇒低価格に!

このレポートでは上記の3点が上げられていました。ここで「なるほど」と感じたのは3.「通信市場の自由化」。
例として、エチオピアとソマリアの携帯電話普及率が取り上げられていました。
未だに政府系公社が通信市場を独占しているエチオピアの携帯電話普及率は、3.5%(2008年末:100人のうち3.5人が携帯使っているという意味)であり、アフリカの平均40%にほど遠い数値になってます。さらに、エチオピアの隣国ソマリアと比較すると、ソマリアの携帯電話普及率は7.9%!内戦でエチオピアよりも混乱している国なのに、携帯普及率はソマリアのほうが高いのです。その理由として、エチオピアの通信市場が独占状態なのに対し、ソマリアでは通信市場の規制がなく、複数の通信企業がしのぎを削っている点が指摘されていました。

また、このレポートでは携帯電話の普及による民主化についても述べられていました。
携帯電話によって選挙速報が各地の投票所からラジオ局に伝わり放送されることで、あとから投票数を不正することが防止されたり、民主化運動にテキスト(携帯メール)が利用されたり、といった例があります。
いつくか紹介されている例で最も興味深いのが、「Ushahidi」というWebsite。「Ushahidi」とはスワヒリ語で“証言”という意味。このWebsiteは2008年のケニアの選挙暴動を機に開設され、危険情報(暴動があったとか、発砲事件があったとか)を掲載し共有するためのサイト。これが携帯からもアクセス可能だという。(Ushahidiについて、http://greenz.jp/2009/09/28/ushahidi/に日本語で書いてあります)

ここで話が戻るのですが、携帯電話による民主化についても、やっぱり通信市場の自由化に代表される政府の政策がカギなんだろうと思う。自分も現地にいた2005年のエチオピア総選挙では、それまで利用できたテキスト(携帯メール)が、全く使えなくなった。勿論、理由は現政権が反与党派の活動を制限するため。うーむ・・・。今は再びテキストが利用可能になっていますが、2010年のエチオピア選挙時にどうなるのか?

途上国での携帯電話普及の条件」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: テレセンターの失敗とモバイルの成功 « ICT for Development.JP

  2. ピンバック: エチオピア テレコム市場開放か? « ICT for Development.JP

  3. ピンバック: エチオピアでスカイプ禁止令 « ICT for Development.JP

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