ICTとDevelopment どっちからのアプローチ?

Manchester大学大学院(IDPM)で勉強していたとき、先生であるHeeksはICT4Dプロジェクトの成功には、ICTもDevelopmentもわかる人材(=ICT4D Champion)が必要とされている、ということを言っていた。国際協力業界の人々や途上国政府の人々は得てしてITに弱く、ITコンサルタント等のIT業界の人々の話がきちんと理解出来ない。その逆に、IT業界の人々は主に先進国のITプロジェクトで経験をつんで来た人々で、途上国のことに疎く、その多様性や文化などへの配慮に欠ける点がある。したがって、両者のコミュニケーションが上手くいかないと、途上国の背景にマッチしないシステムが出来てしまう=ICT4Dプロジェクトは失敗してしまう・・・ということになる。

Heeksの書いたWorking paper“The ICT4D 2.0 Manifesto: Where Next for ICTs and International Development?”には、ICTもDevelopmentもわかる人材とは、Conputer Science, Information Systems, Development Studiesの3領域の知識を持ち合わせる者と書かれている(図参照)。

上記のような人材がいたら心強いのは確かだが、しかしながら、ICT4Dに係る人々は、IT業界に身をおきで途上国開発にも興味がある人か、国際協力業界に身をおきIT活用にも興味がある人のどちらかだろう。となると、必然的にICTより、もしくはDevelopmentよりのいずれかに強い人材となる。両方に長けているという人材はそうそう居ないだろう。

例えば、自分もそのようなスキルを見に付けたいと思うが、実際は超困難。自分は国際協力業界に身をおきITについても多少はかじっているというタイプだが、「かじっている」レベルからの上昇は国際協力業界にいる限りかなり難しい。また、IT業界の人だって、ICT4Dプロジェクトで途上国へ数年行けば、その間は最先端のIT技術にキャッチアップすることが出来ないわけで、常に途上国に居たのでは、近い将来、仕事がなくなってしまうのでは・・・。

Heeksは上記のWorking paperでICTもDevelopmentもわかる人材は、教育・研究機関等での両領域についての勉強や、実際のICT4Dプロジェクトへの参加経験から育成されるといっているが、実際はそんな簡単じゃないだろうと感じる。さらに、最近はIT業界に身をおく人々のICT4D分野への進出が目立つし、活躍もしていると思う。そうなると、ますます国際協力業界に身をおきITもわかる人が必要になってくるので、自分はそういう人材になりたいと思うが、いやはや、ICT4D Championへの道のりなかなか険しそうである。

ICTとDevelopment どっちからのアプローチ?」への1件のフィードバック

  1. ピンバック: ICT4Dプロジェクト成功に必要な3つの要因とは | ICT for Development.JP

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