Techno-centric or Socio-technical

ICT4Dプロジェクト成功の鍵となるのが、そのアプローチだと言われている。大まかに言うと、テクノロジー中心な考え方(Techno-centric approach)では上手くいかないケースが多く、必要とされているのは、そのシステムを使用する組織なり社会なりの背景や人間関係といったものに十分注目する社会工学的な考え方(Socio-technical approach)だということ。システム開発手法でも、ChecklandSoft Systems Methodologyなどがその良い例だと言える。

上記のようなことを本で読んだりしてきた。でも、結構抽象的でわかったようでわからないというのが正直なところだ。Techno-centricな考え方とSocio-technicalな考え方とは、具体的にどういうことを意味しているのか?

最近、そのことを改めて考えてみた。例えば、新しく導入したシステムがユーザに思い通りに使ってもらえないとき、その解決策としてどういう策を選ぶのかがアプローチの違いかと思う。システムに新しい機能を追加したり、使い勝手を良くしたりすることでユーザにより使われるようにするのが前者(Techno-centric)。そして、「なんで使われないのか?」をシステムを使う目的がないのでは?とか、そもそも「これくらいの利用率があるだろう」という目標の設定が違っていたのでは?ということから考えて解決策を見つけるのが後者(Socio-technical)なのだろう、と思う。常に後者がベターとは言い切れないが、まず後者のアプローチから入っていくのがベターだと言えよう。ポンポンと機能追加やカスタマイズを繰り返しても、問題の本質を見つけようとしなくては、問題は解決できないから。

なんかわかりきったことのようで、なかなか難しい。特に、自分の得意分野がテクニカルな方であればあるほど、そちらからのアプローチになるのが自然だろう。

今回、こんなことを考えたきっかけは、最近「ITストラテジスト」という資格に受かったから。プチ自慢ですが、色々と見聞きするところでは、情報処理系資格の中でもこの資格は難しいレベルのものだ。SE経験や技術的バックグランドを持たない自分が受かったことに驚いたが、Socio-technicalな小論文が功を成したのだと思う。問題にたいして、技術的な解決策をポンと出すのではなく、問題の原因を組織体制やスタッフ同士の人間関係に起因するものとして解決策を導き出した点が評価されたのだろう。そして、こういった資格が難しいレベルになっているということは、つまり、技術畑で経験を重ねてきた人達にとっては、技術的な解決策が先に思いつくのだと思う。自然と言えば自然だ。

しかしながら、Socio-technicalなアプローチを取るにしても、最終的には技術的な視点が必要となるケースが多いだろう。結局、どちらの視点も大事ってことか。そのバランスを上手く取ることがICT4Dプロジェクト成功の鍵なのだろう。

Techno-centric or Socio-technical」への2件のフィードバック

  1. ピンバック: ICT4Dプロジェクト成功に必要な3つの要因とは | ICT for Development.JP

  2. ピンバック: ICT4DからDigital Developmentへ | ICT for Development.JP

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