シャープ、京セラ、グラミン銀行

シャープが九州大学等と共同で、グラミン銀行と提携し、マイクロクレジット業務効率化に向けたソーラーパネル付き携帯型「電子通帳」の開発を行っている。2009年9月のニュースで発表されており、当時のニュースによると2年後には実用化を目指すとあるので、そろそろ折り返し地点。どうなっているのだろうか?(どなたかご存知の方がいれば、途中経過をコメントいただけるとありがたい)

一方、京セラは途上国向けに太陽光発電用のソーラーパネルを販売している。途上国の人々でも手が届くようにと、政府援助などを受けてネパールでは約3000円で販売しているが、それでも貧困層が購入するには高価すぎるという。同社はこのソーラーパネル販売をバングラディッシュでも実施しているが販売方法に一工夫ある。グラミン銀行にソーラーパネルを供給し、グラミン銀行がマイクロクレジットで融資して、貧困層でもこのソーラーパネルが購入出来る仕組みだ。これによって、バングラディッシュの田舎の電化に貢献している。

上記2点は、所謂「BOPビジネス」という区分にさらて語られることが多いと思う。実際、日本経済団体連合会(経団連)と日本貿易振興機構(ジェトロ)、JICAが開いたビジネスシンポジウム「BOP(低所得者層)ビジネスに向けた企業戦略と官民連携」でもシャープの取り組みが紹介されている。しかしながら、そのターゲットが本当に貧困層なのか?という点にふと疑問を感じる。シャープの電子手帳は、おそらく貧困層でお金を借りる側が必要としているのではなく、マイクロクレジット業務のミスを削減し、効率化し、より多くの人々に金融サービスを普及させようとすグラミン銀行のようなMFI(マイクロファイナンス機関)が必要とする機器だろう。また、京セラのソーラーパネルは、電化による生活改善には大きく貢献しているものの、欲を言ってしまうと、価格設定がズレている。借金しないと購入出来ないソーラーパネルが本当に貧困層向けなのだろうか?

貧困層そのものでなく、ある程度金のあるマクロファイナンス機関を対象とする点や、借金すれば購入可能な製品なので、借金させてくれる機関と提携するという戦略は、リスキーな途上国ビジネスを実施する上で、リスク軽減する良い方法だろう。しかしながら、なるほどと思える戦略ではあるものの、貧困層ズバリをターゲットにした商品開発やBOP層と共に開発する新商品という方が本質な気がしてならない。日本の企業がBOPビジネスで欧米企業に負けずにプレゼンスを発揮するには、そうした取り組みが不可欠だろう。(と言いつつも、シャープや京セラの取り組みも凄いすばらしいことだと思う、素直に。)

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