ルワンダICT、神戸情報大学院大学、などなど

201611kic

日経ビジネスオンラインで「鮫島弘子のアフリカビジネス入門2017」という特集があり、今回のテーマは「ルワンダICT」。自分のエチオピア時代の友人鮫島さんがルワンダICT特集でルワンダへ行き取材をしており、さらに出て来る方々がこれまた知り合いだらけで面白い。以下、紹介したいと思います。

  • 「ビニール袋禁止令」:これは知らなかった。一方、自分のいるガーナはビニールゴミだらけです(涙)アクラのビーチじゃ泳ぐ気が起きない・・・。
  • ICTビジネス振興:輸送コストがかかる内陸国故に労働集約型産業をしようにもコスパが悪いということから高付加価値ビジネスを目指しICTへ、という流れ。前回の投稿に記載した、「技術革新が進んで労働集積型産業から知識集約型産業へのシフトが起きている」という世界の流れを先読みした政策が凄い。
  • 新しく会社を立ち上げるまでに要する時間は平均5.5日:マジ・・・!? 驚きです。
  • 日本の支援:ルワンダのICT分野へは山中さんという超エネルギッキュなJICA専門家が地道な協力を続けて来たのでした。そして今も。自分もかつて関わっていたので嬉しい限りです。また、ルワンダから多くの留学生が日本で勉強しており、とりわけICT系の学生は神戸情報大学院大学に留学してます。
  • ICTベンチャー:K−Lab、FabLabなどの場所からモバイルアプリ開発などのベンチャーが育ってます。アツい!

などなど、詳しくは日経ビジネスオンラインへ。

そして、ここで紹介されている神戸情報大学院大学(KIC)で自分は講師をやらせてもらっています。20〜30人の学生の大半はアフリカからの留学生。毎年、最後の授業ではゲストスピーカーとして協力な知人・友人にも協力してもらってもおり、学生からも大好評(なはず!)。

ちなみに今年度は、e-Education代表でForbes UNDER30にも選ばれた三輪さん、ガーナでのFabLab活動で東大総長賞をゲットした青木さん、このブログの共同運営者でもあり最近「投資家と企業のためのEGS読本」という本も出してる橋爪さん、とかなりの豪華ゲストでした!冒頭の写真はそのときの記念撮影。

さて、この自分の授業では最終課題として、特定のICT4Dプロジェクトをケーススタディにして、その成功もしくは失敗の要因を分析して解決方法を提案するという小論文を書いてもらってます。そしてこの4年間で学生が提出する小論文の傾向に変化が出て来きました。

どういう変化かというと、ケーススタディに選ぶプロジェクトとして、以前は「失敗事例」を選ぶ学生が大半だったのに対し、最近は「成功事例」を選ぶ学生が増えて来たという変化。自分の授業のテーマは、基本的にRichard HeeksやKentaro TOYAMAの主張のように、「ICT4Dプロジェクトは失敗が多い。失敗理由は技術だけでなく政治、経済、社会、文化、感情、等等いろんな要因があるので、幅広い視点からプロジェクトを計画・実行するべし。ICTは万能じゃないよ。」というICTの導入にやや批判的な見方を身につけるというもの。それ故に、学生は最終課題として失敗事例を選ぶことが多かった。ところが、徐々に成功事例を扱ってくる学生が増え、今年は半々とまではいかないまでも、かなりの割合になってきた。どんな成功事例があるかというと、

  • iCow
    • 牛の情報(誕生日など含め)を登録すると、その牛の成長にあった有益な飼育関係の情報提供が受けられるというサービス。携帯電話で農業情報を農民に提供するeSokoのようなサービスと携帯電話での母子保健情報提供サービスを足して「牛」版にしたようなサービス。ケニアで開始され580,000ユーザを獲得しつつ、エチオピアとタンザニアも展開中。
  • mPedigree
    • 途上国ではなけなしの金で買った薬が偽物…!ということがある。例えば、2011年にナイジェリアで輸入されたマラリア予防薬の64%は偽物だったとのニュースもある。そこで、偽物を掴まされないように、薬のパッケージにシリアル番号を付け、その番号を携帯から入力してテキストで送ると、本物か偽物かがわかるサービス。製薬会社にとってもありがたいサービスであり、消費者と生産者の両方にメリットを生み出す仕組み作りが秀逸。ガーナとナイジェリアで展開中で、HPの支援なども受けている。
  • モバイルマネー系
    • 王道であるケニアのM-pesa、そこから派生したアフガンのm-paisa、ソマリランドのZaadなど。

冒頭に紹介したルワンダICT特集を見てもらうとわかるように、一昔前には成功すると思えなかったプロジェクトやビジネスが途上国でも成功するように成って来たんだと実感。そして、それが学生のケーススタディ選びにも反映されているのだと感じます。変化が激しい分野だけに、学生に置いてかれぬよう自分も頑張らねば。

ルワンダICT、神戸情報大学院大学、などなど」への2件のフィードバック

  1. Ozaki Yuji

    「負の賢さ」を持つ者によって生み出される「検証と反証の非対称性」とか「消極的事実の証明の困難さ」への対応に過度にエネルギーを喰われることなく、自分自身でできそうなことを立証して広げてゆく過程、っていいですよね。

    新幹線の導入に深く関わった旧国鉄の島秀雄さんの言葉とされている『「出来る」って言うのは簡単なんだ。たった一つでも実例を挙げればそれで済むんだから。一方「出来ない」って言うのは難しい。ありとあらゆる可能性を全て検討しなければならないから』が頭に思い浮かびました。あえて前向きに。

    返信
    1. tomonarit 投稿作成者

      Ozakiさん、珍しく前向きコメントありがとうございます(笑)でも、旧国鉄の島秀雄さんの言葉は良いですね。

      返信

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