日別アーカイブ: 2月 11, 2018

イノベーションってなに?

こんにちは、Kanotです。イノベーションって何ですか?なんか凄い事、天才たちの所業だと思ってませんか?少なくとも私はそう思ってました。(そう思ってなかった人は続きは読まなくて大丈夫です)。今回の投稿は、日本人のイノベーションに対する誤解がイノベーションの芽をつんでいるのでは、という話です。

最近よく聞くバズワードの一つに「イノベーション」があります。国連の開発目標であるSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)にもイノベーションが「Industry, Innovation and Infrastructure(産業と技術革新の基盤を作ろう)」として加わるなど、国際開発業界でも注目度が上がっています。

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JICAや世界銀行などドナー界隈でもSTI(Science, Technology and Innovation)というキーワードを聞く機会が増えて来て、これまでマイノリティであったICT4Dにも、にわかに脚光が当たりつつあると感じています。

その一方で、いつも素朴な疑問として感じていたのが、「イノベーションってなんだろう?」ということです。職場で「イノベーティブなアイディア求む!」って言われても「ヒエェェ、そんな画期的な発想は凡人の俺にはできないよー。」と思うことも多く、ちょっと調べて見ました。

まずは国語辞書(Mac内蔵)で引いてみると、「イノベーション=技術革新」とあります。まずこの言葉がよくわからない。なにそれ?エジソン的なこと??そんなの僕には無理です。

次に英英辞典(Mac内蔵)。「Innovation = The action or process of innovating.」はぁ、そうですか、全く答えになってないです。

じゃあ、とinnovateを調べてみると、「make changes in something established」が最初に出て来ます。あれ、なんか随分ハードル下がったな。既にある物を変えることもイノベーションなのか

この私の誤解が確信に変わったのが、世界的イノベーション・カンパニーの1つである3Mのセミナーに参加した時です。3Mの方が、イノベーションの例として以下のようポストイットが開発された手順を説明していました(細かいところは違ってるかもしれません)。

1969年に強力な接着剤を研究していた3Mですが、うまくいかず、めっちゃ弱いノリができてしまい、失敗作としてお蔵入りしていました。そして5年後、他の研究員が「あの失敗作の弱い接着剤、ノリのついた紙として使えるんじゃ??」と閃き、それを元に開発され、1980年に大ヒットしたののが、粘着力が弱いけど貼り剥がししやすいポストイットです。

なるほど、これがイノベーションなのか。天才的なアイディアではなくとも、既存のものの見方や使い方を変えるだけで生まれる新しい発想、それも立派なイノベーションなのか、と妙に胸にストンと落ちました。

ここでやや気になったのが、日本人ってイノベーションを過大評価しているのでは?という点です。もし私と同様の誤解を多くの日本人がしていて、その中で日本人と外国人で同じ「イノベーション」という単語を使っているのだとしたら、結構危険なことだと感じます。なぜなら、ただでさえ自尊心が低い日本人、「イノベーティブなアイディア出せ」と指示されたとき、求められるのは「新しい見方・使い方」であるにも関わらず、「革新的な発想」と勘違いしていては、アイディアは出せず、イノベーションの芽を自ら摘んでしまっているのかもしれません。

私自身も、「イノベーション=革新的な発想」という考え方だけでなく、「イノベーション=既存のものの新しい見方や使い方」と理解し、自信持って「イノベーション」という言葉を使って行きたいと思います。このような誤解をしてる日本人が私だけであることを祈ります。