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シェアリングエコノミーが途上国にもたらす安心・安全

こんばんは、Kanotです。私はUberやAirbnbをはじめとするシェアリングエコノミーの最大の功績の一つは、実際の利用者による安心・安全を可視化する仕組みを作ったことだと思っています。(もう一つあるのですが、それは次回にでも。)日経新聞の「信頼もシェアできるか(2017/12/8)」にて、似たような観点の記事が書かれていたのですが、この記事では、UberやAirbnbなどのシェアリングエコノミーの信頼(安心・安全)に関する企業と政府のアプローチの違いなどが語られており、Uberの成功要因の一つに、技術による安心・安全の強化が挙げられていました。

まず、この記事を読んで改めて感じたことは、技術と信頼の関係が大きく変わってきたということです。少なくとも2000年より前はインターネット経由ということはAnonymous(匿名)であり信頼できない人たちの代名詞でした。当時流行っていたSNSのMixiもハンドルネームが基本であり、実名で活動するなどほぼ行われてきませんでした。それがFacebookの功績で、名前を出しても問題がないという認識に変わってきて、むしろ今はネットワーキングSNSのLinkedInや名刺SNSのEightなどに代表されるように、積極的に名前を出してオンライン上で人脈を再構築する時代に変わってきています。

話をシェアリングエコノミーに戻します。UberやAirbnbなども、まさに技術を使って、ドライバーや宿主の顔や評判を「本当に利用した人のレビュー」を通じて見える化することで、安心・安全を強化する方策が取られています。そしてこれらの国境を越えた安心・安全の可視化の恩恵を受けやすいのは、実は発展途上国の人たちだと感じています。

発展途上国の人たちはこれまで、情報が少なかったり、一般犯罪が多かったりという理由で、外国人の信頼を得るのが容易ではありませんでした。例えば、私がバックパッカー時代に「ほとんどの人間はだましてくる」と疑心暗鬼になっていた北インドで信頼できる人を見つけるというのは本当に困難でした。泊まっていたホテルの従業員すら悪徳旅行代理店に紹介しようとしてきたくらいで、当時最も信頼できる情報はバックパッカー宿に置いてある手書きの旅ノートでした。しかし、今は国境を越えて、現地の人が貸し出す宿や、運転する車に対する評価が世界基準で見ることができます。これは本当に画期的であり、特に、これまでの「外人からぼったくった方が儲かる」時代から「正直に信頼を積み上げた者が報われる」時代が来たのだと感じます。

次回は、私がシェアリングエコノミーの功績だと思うもう一つの点、ハイテクなシェアリングエコノミーによって実現するローテクな社会、について書きたいと思います。

Photo from FEE (Foundation for Economic Education)