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ICT4D分野の進路相談

先日、ICT4D分野の進路相談を受けることがありました(自分も進路相談したい位の若輩者ではあるのですが・・・)。また、最近、職場の異動やら娘の小学校入学準備やらで、なんとなく新年度を迎える感が高まりつつあったので、ICT4D分野の進路相談をテーマに投稿します。

求人情報

まず紹介したいのは、「http://ict4djobs.com/」というサイト(実は2011年の投稿でも紹介済みだったりしますが)。このブログでもちょいちょい元ネタにさせてもらっているICTWorksの運営者Wayan氏などがやっているサービスで、メアドを登録するとICT4D分野の求人情報が定期的に送られて来ます(以下、その一例)。

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このサービス、自分も利用しているのですが非常に幅広い求人情報が載っていて、「今どいう団体がどういう人材を欲しているのか?」というICT4D人材の世界的な需要を知ることが出来、職探しとは別の視点で勉強になります。

大学院留学

以下、過去の投稿を整理してまとめてみました(中には情報が古くなっているものもあるかと思うので、その点はご容赦下さい)。

この他、Sussex 大学のInnovation and Sustainability for International Developmentなんかもあり、探せばまだまだあるのかも。

次に以前、このブログのコメントで頂いた質問に対する自分の回答を紹介します。あくまでも個人的な見解なので100%正解ではないという頭で見てもらい参考になれば幸いです。

マンチェスター大学のICT4D修士コース(その1)

以前、このブログ相談(詳細はProfileページをスクロールしてみて下さい)を受けた質問3つに対する回答です(2012年8月)。これはもう完全に個人的な感想で、しかも自分が留学していた2007〜2008年の頃の話なのであくまで参考までに。

  1. ICT4Dを学ぶにあたっての現場経験(エンジニアとしての経験)
  2. マンチェスター大学について
  3. 研究テーマについて

まず、大学院でICT4Dを勉強するという点において、ICT業界などでの現場経験の重要性は、「なにを勉強するか?」によると思います。例えば「オープンソースソフトウェアを活用して途上国向けアプリ開発をするには?」的な技術的なことを追求したいなら、プログラマやSEとしての現場経験は非常に有益ですが、「途上国のICT政策の在り方について」といった政策的なことや、「ICT4Dプロジェクトの評価手法について」といったことを学術的な観点から研究するなら、現場経験の重要性は薄れると思います。

そして、マンチェスター大学で学ぶ内容は、後者になります。途上故国開発系の授業に加えてシステム開発関連の授業もありますが、技術的な話というよりは、プロジェクトマネジメント的な内容です。IT資格試験で例えるなら、CCNAやネットワークスペシャリストやではなく、ITストラテジストやプロマネの試験内容といった感じです(ちなみに、自分はマンチェスター大学の授業での課題で書いたエッセイのネタを流用してITストラテジスト試験に合格しました)。

なので、「ICT4Dプロジェクトの成敗の要因」を技術面からではないアプローチで研究したいということなら、マンチェスター大学は良いと思いますし、現場経験の無さも大きなデメリットにはならないと思います。

また、1年間のコースで勉強出来ることは「浅く広く」です。ICT4DといってもUSPのような教育分野から保健医療、農業、電子政府、BOPビジネスetc.かなり幅広いですし、テクノロジーも携帯電話から衛星や地デジまでハード、ソフト含めさらに幅広です。分野・技術・地域・アプローチなどから研究テーマを絞り込む過程で自分の興味の焦点が明らかになると思いますが、そのためにも、まずは幅広い文献や事例に目を通すのが良いです。個人的には、この幅広い文献や事例を学べるのが大学院の1年の一番のメリットと思います。

マンチェスター大学のICT4D修士コース(その2)

同様にこのブログ相談(詳細はProfileページをスクロールしてみて下さい)を受けた質問3つに対する回答です(2013年2月)。

  1. 「コースの状況(授業の雰囲気、教授のスタンス等)」
    少数制の議論中心の授業を想像してビビッていたのですが、授業は大半が40人位での講義型でした。ガンガン意見を言い合うというのではなく、2~3人のグループでちょこちょとと話をして、その結果を代表が発言したり、発言する人は発言するという感じ。「発言しない人はいないも同然」という米国のMBAコースみたいな感じではなないです。また、5~6人でグループワークを行いプレゼンするということが多かったです。プレゼンとタームエッセイで評価される授業が多かったです。
    雰囲気はかなり多国籍でした。そして、学生のレベルもまちまち。米国やカナダからわざわざ英国留学に来るような学生はレベル高かったですが、途上国からの学生のなかには、自分から見ると「そんな発言すんなよ~」と思うこともありましたが、でも先生はちゃんと丁寧に回答してたし、周りの雰囲気も和やかでした。人によっては「もっとレベル高いかと思った」と感じる人がいてもおかしくないと思いますが、個人的には、和やかな雰囲気が好きでした。
    教授のスタンスはわりとみんな親切・親身に話を聞いてくれる感じでした。自宅に招いてのバーベキューみたいなことはなかったですが、個人的には満足でした(以前ロイヤルホロウェイの学生に聞いたら、Tim Unwin教授は自宅でバーベキューとかやってくれるという話でした)。例えば、今でもRichard Heeks教授とは繋がっており、日本へ来た際に会ったり、個人的に論文を書いた際に相談したり、といった関係は続いています。
  2. 「フィールドワークでどのようなことを実施したか」
    ICT4Dコースにフィールワークってのがありますよね。自分のときはインドへ1週間ちょい行き、ICT4D活動をしているNGOやマイクロソフト・リサーチなどの企業を訪問したりでした。フィールドワークっていってもリサーチをする感じではなく、視察旅行みたいな感じです(修学旅行のもう一段レベルアップしたようなものですね)。でも、現場でいろいろな話を聞けたのはためになりましたし、何よりも同級生や教授と仲良くなれたのが良かったです。
    ちなみに、自分はコースとしてのフィールドワークとは別に、修士論文のためにエチオピアへフィールドワーク(これは本当にリサーチをするため)に行きました(自腹です)。
  3. 「卒業後にManchesterだったから得られたメリット」
    うーん、これは難しい質問ですね。別の大学院だったらどうだったのかと比較ができないので、なんとも言い難いですが、とりあえず同窓生が結構居るので、「あ、自分もマンチェスターでした」って話が出来る機会が結構あり、メリットかもしれません。でも、開発業界ではサセックスも卒業生多いですよね。

以上、昔のネタに再びスポットを当ててみました。これから新しい進路を目指す方へ参考になれば幸いです。もっと最新情報を知っている方がいれば、是非、コメント下さい!

Modi首相のアメリカ訪問に見るインドの存在感

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アメリカのIT分野におけるインドの存在感が増している。そしてインド側もそれを強く意識している。それを象徴するイベントが、2015年9月のインドModi首相のアメリカ訪問であった。(写真中央はModi首相、右がPichai Google CEO。AP/Photoより)

まずModi首相について簡単に触れると、現在インドのIT化政策である「Digital India」を強く推し進めている人であり、首相自身がTwitterなどで積極的にフランクな発言をするなど、国民と新しい形のコミュニケーションを取って人気を博している。そのModi首相が2015年9月にアメリカを訪れたのだが、その訪問先はワシントンではなくシリコンバレーとニューヨークであった。

主要訪問先の一つであったGoogleでそれを迎え入れたのもCEOのSundar Pichai氏(インド人)。政治的な繋がり以上に産業界におけるアメリカとインドの繋がりを強く意識した訪問であり、インドのIT分野における存在感を強く感じた訪問であった。

その存在感の内訳としては非常に双方向なもので、一つはオフショア開発先としてのインド、一つはシリコンバレーで多くのインド人が働いているという現状、そしてもう一つは今後のマーケットとしてのインドの大きさである。

実際に私の大学でも驚くほど多くのインド人留学生が理系を中心に学んでいて(アメリカへのインド人留学生数は13万人(2014年)、[参考]日本人留学生は2万人(2012年) )、その多くはシリコンバレーでの就職を目指しており、優秀な人材供給源としてインド・アメリカで対等なパートナーとなりつつあると感じる。

一方の日本では、海外のSEを取り込もうといった動きはあるものの、あくまでアウトソーシング先や、現地法人運営に向けた人材育成といった面が強く、対等なパートナーシップではない企業が多い。もちろんインド人が英語がネイティブなので語学のハードルが低いというのはあるだろうが、アメリカで主要スタッフとして働ける可能性(実際にGoogleではCEOまで上り詰めた例がある)と比べると、日本のIT企業を目指すというのはあまりに魅力的でなく、優秀な人材がアメリカを目指すのも頷ける。

世界中の頭脳を集めて(アメリカ人ではなく)アメリカという国を強く保とうとするアメリカ、日本人を強く保つために外国のエンジニアを使おうとする日本、どちらがいいかという話ではないが、産業の発達という観点ではどうしてもアメリカに分があるように感じてしまう。

Google Student Ambassadorに会った

Digital Development Forum West Africa 2015 in Accra, Ghana

Digital Development Forum West Africa 2015 in Accra, Ghana

昨日、USAID主催の「Digital Development Forum West Africa 2015」というワークショップに参加して来ました。ガーナの首都アクラでこんな催しがあるとは、ちょっと驚きましたが、参加してみると「ガーナな西アフリカのイノベーションHUBになる!」みたいな意見もあり、なかなか刺激的でした。(このワークショップそのものの内容は、また別の機会に紹介するとします)

自分がテーブル座ってたら、となりにガーナ人の若者が座ってきました。話してみると、彼(リチャード君)はGoogle Student Ambassadorって肩書き。「なんだろ?」と思い、色々と聞いてみると、彼はガーナ北部の都市タマレにあるUniversity for Development Studies (UDS) の学生さん。確かまだ1年生って言ってた気がする。そして、Google Student Ambassador Programに応募して見事にアンバサダーになったとのこと。ほー、そんなことをGoogleがやっていたとは知らなかった。(あとで調べてみたら世界中であるんだな)「んで、アンバサダーってどんなことやってるの?」の聞くと、Googleから各種ツール(GmailとかGoogle Docsとか)の使い方を教わり、他のアンバサダー(大学に5名いるそうだ)とともに定期的に田舎を訪問し、田舎のコミュニティ向けにICT利用方法を教えているとのこと。ほー、これまた驚き。

このワークショップのランチは、丸テーブルが複数並んでいて、各テーブルの真ん中にテーマがかかれた紙が。テーマは、Rural ICT, ICT and Youth, Behavior Change by ICT, Role of Academia, などなど。各テーブルには主催側から仕込まれたファシリテーターがいて、参加者は自分の好きなテーマのテーブルに座って食事をするという形式。なかなか面白い。

自分は、「Rural ICT」のテーブルにしてみた。すると、またも隣にいるのはアンバサダーのリチャード君。そして彼はファシリテーターでした。「田舎でICTの利用方法を知らない人達に、どうやってICT利活用方法を教えたら良いと思いますか?」という質問を投げかけると、「田舎じゃまずはインフラ整備だ」とか「田舎でICT利活用促進をしたいなら、まず金を出してくれるスポンサー見つけることだ」などと、国際NGOやUSAIDの人の話を聞かないオジサン達が畳み掛ける。そんなオジサン達を相手に、頑張ってファシリテーターとして盛り上げようと奮闘する姿には好感がもてました。

彼とは連絡先を交換して、メールの連絡を2、3回しているところですが、どんな活動をしているか教えてもらい、個人的に何か協力出来そうな可能性があれば、ちょっと首を突っ込んでみたいなぁと考え中。ということで、ガーナの田舎でICT活用を支援することに興味のある方、ご連絡下さい〜。

ICT4Dが学べる大学リスト

神戸情報大学院での遠隔講義(同大学のWebサイトより)

神戸情報大学院での遠隔講義(同大学のWebサイトより)

こんちは。ここ最近、神戸情報大学院でICT4Dの講義をさせていただき、大忙しでブログを更新してませんでした。写真はガーナからの遠隔講義です。ガーナからなのにテレビ会議システムの映像が思いのほか鮮明!で、技術のすごいなあと、改めて感動しました。この遠隔講義については、また別のトピックとして色々と思うところをご紹介したいと思います。

さて講義も終わり一息つけたので、ブログも更新しようと思います。前回Knotの投稿「アメリカのICT4D大学院」に関連して、ICT4Dが学べる大学リストがあったのでご紹介。

The Association for Information Systems (AIS)という団体のサイトにあったリスト(表)を以下そのままコピペしちゃいます。これまでも、をこのブログでもいくつか紹介(ICT4Dが学べる大学トップ10していましたが、自分も全然知らなかった大学が結構載っていました(そして知っている大学が載っていなかったり)。インドやノルウェーの大学が結構あります。確かに昔から北欧ドナーは、金額は多くはないものの、昔からこの分野を支援していたなあと思い出しました。そして、インドについては、ICT4Dプロジェクトの実例が豊富な国なので、インドでICT4Dを勉強するってのもなかなか面白しろそう。フィールドワークがすぐ出来る。

ICT in Global Development – Model Curricula

ICT4D Degree Programs

Organization Name Program Name  Level Program Status Contact
University of Manchester,School of Environment and Development  ICTs for Development M.Sc./
P.G.Dip.
Existing Richard Heeks 
Addis Ababa University, Ethiopa PhD Program in IT Ph.D. Existing Rick Watson
IIM Lucknow, India   N.A. Masters Future Amit Agrahari
Xavier Institute of Management,Bhubaneshwar, India  N.A.  Masters  Future  Subhajyoti Ray 

 

Ph.D. Courses
Organization Name Course Name  Level Resource Instructor Name/
Contact
The University of North Carolina at Greensboro, USA PhD Seminar in Global Information Technology Management Ph.D. Syllabus Prashant Palvia
University of Nebraska at Omaha Advanced Research: IT for Development  Ph.D. Syllabus Sajda Qureshi
University of Agder, Norway Research Issues in Egovernment and ICT for Development Ph.D. Brochure  Maung Sein
Syllabus Maung Sein
Masters Courses
Organization Name Course Name  Level Resource Instructor Name/
Contact
University of Manchester,School of Environment and Development (Many course modules) M.Sc./
P.G.Dip.
Syllabi Richard Heeks
University of Nebraska at Omaha Information Technology for Development  Masters Syllabus Sajda Qureshi
University of Agder, Norway ICT in Development Masters Study Guide Maung Sein
Baruch, CUNY, USA Globalization and Technology Masters Syllabus  Radhika Jain
Karlstat University, Sweden Development, Globalization and ICT – Defining the ‘D’ in ICT4D Masters Catalogue Description Gudrun Wicander
Karlstat University, Sweden Information Literacy and Digital Resources  Masters Catalogue Description Gudrun Wicander
ATLAS Institute, University of Colorado at Buffalo MS in Information and Communication Technology for Development Masters Catalogue Description Revie Sterling

 

Executive Education 
Organization Name Course Name  Level Resource Instructor Name/
Contact
Indian Institute of Management, Lucknow Using Information Technology for BOP Market Executive Description Amit Agrahari