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Web2.0関連のict4dニュース

遊びでスマホを使うことの開発効果って??

こんにちは、Kanotです。みなさんデジタルデバイス(スマホ・タブレット等)は普段使ってますか?ほとんどの方は使ってますよね?

では、そのデバイスを勉強など自己研鑽や生活の質改善のために使ってますか?多分大半の方は何かしらそういった目的でも使ってます・・・・・よね?

では、その自己研鑽等に使ってる時間って使用時間のうち何パーセント程度でしょうか?

この回答はおそらくみなさんせいぜい10-20%程度、どんなに高くても50%程度ではないでしょうか?つまり、何が言いたいかというと、デジタルデバイスに費やしている時間のうち、半分以上は遊びなどの目的(ネットサーフィン、SNS情報発信、メッセージ、Youtubeなど)で使われているということです。

では、世の中の「携帯電話が途上国開発に貢献!」の類で取り上げられるテーマというのは何でしょうか?保健情報提供、送金サービス、学習アプリ、、、、等々。いずれも遊び目的以外のものについてです。

もちろんこういったテーマの効果を測ったりすることが大事ではあるのですが、50%を越える時間を費やしている「遊び目的」のデジタルデバイス使用が人間形成や開発に与える影響、ってこれまであまり考えられてきていないのでは??

こういった問題提起をした論文があります。オランダErasmus大学のArora氏とMicrosoft Research IndiaのRangaswamy氏の2013年の論文「Digital leisure for development: reframing new media practice in the global South」です。

内容はまさに上記の問題を指摘していて、デジタルデバイスが開発に与える影響って、真面目な使い方(教育・保健)などより遊び目的の使い方(Facebook, Youtube等)の方が圧倒的に費やす時間が多いため、実はこちらの方が大きいのではないか。なのに、その遊び目的の使い方は研究対象などにこれまでされてこなかった。もっと研究すべきだ。といった内容です。

個人的に「うーむ、確かに・・・」と考えさせられました。確かにこれまで見過ごされてきた視点ではという指摘はその通りと思います。デジタルデバイスの開発への影響という点では、特定アプリ・特定サービスの効果だけではなく、もっと広い視点を持たねば、と反省させられた論文でしたので、紹介させていただきました。

UNDP人間開発報告書2015からのICT4Dトピックス(その2)

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前回の投稿に続いての「その2」です。

技術革新が仕事におよぼす影響について特に途上国の視点から、UNDP人間開発報告書の内容を拾っていきます。

まずは、技術革新(とくにICT)による大きな変化について。

  • 世界のフローにおいて知識集約型の財・サービスが中心を占めるようになり、資本集約型・労働集約型の財・サービスを上回るペースで増加している。現時点で前者は世界のフローの半分に達し、さらにその割合を増している。知識集約型財のフローは知識集約型財のそれの1.3倍のペースで増加している。(P101)
  • その結果として、財・サービスのデジタルなフローも増加している。実際、「アプリ経済」という言葉が示すように、今や多くの財が完全にバーチャル化している。(P101)
  • 調査研究によると、2013年時点で米国だけでもアプリ経済が75万人に何らかの形の仕事をもたらしていた。(P105)
  • 近年、知識が生産に対して中心的な意味を持つようになった。製造業でも組み込まれた知識によって最終製品の価値が決まる度合いが増している。例えば、スマホ最上位機種の価格は、部品と組み立てコストよりも高度な設計と技術に要したコストのほうが大きな部分を占めている。(P107)
  • 2012年の数字で知識集約型の財・サービス・金融の取引のほぼ半分において、その価値の大きな部分を研究・開発と熟練労働が占め、その価値はほぼ13兆米ドルに達している。そして、知識よりも労働力・資本・資源を集約した製品・サービスの割合が下がる一方で、知識集約型の製品・サービスの割合は着実に増している。(P107)

そして、デジタル化されたサービスの特徴について。カッコ内は自分の補足説明です。

  • (デジタル化されたサービスを一旦開発すると、その複製は極めて楽チンになるとう話)ローコスト、あるいはゼロコストでの複製は仕事の成果に対するアクセスを広げるが、新たな雇用はほとんど生み出さないかもしれない。(P105)
  • (新たな雇用を生み出さない例として)ツイッターの月間アクティブユーザー数は、2015年3月時点で3億200万人に達し、1日5億件のツイートを通じて情報やニュースが生成・拡散される一方で、ツイッター社の従業員数は、3900人にすぎる、その半数を技術者が占めている。(P105)
  • デジタル経済の第2の特徴として、人々が消費する財・サービスの一部は消費者自身によって生産される。つまり消費者が「プロシューマー(ProducerとConsumerの合成語)」になる。(P105)←これはWeb2.0とかICT4D2.0の話と同じ。
  • その最も直接的な事例が、7万3000人超えのボランティア執筆者を擁するウィキペディアだろう。無料オンライン百科事典のウィキペディアは、2012年に244年続いた活字出版の幕を閉じた「エンサイクロペディア・ブリタニカ」などの有料情報サービスと直接的に競合している。(P105)
  • いくつかの形で仕事のプロ化に逆転が起きている。(P106)

最後に最終的に仕事にどういう影響があるか?AIやロボットの能力が上がっていくと、それに取って変わられる職が沢山あるよね、という話。

  • これまでに多くの国が、利益率の低い労働集約型の製品から電子機器の組み立て、そして高度な製品や設計、管理への移行を果たしてきた。開発プロセスが遅れて始まった国々は、「早すぎる脱工業化」さらには、「無工業化」にも直面している。今や製造業が多数の職なき人々を吸収することはできない。(P108)
  • 新技術がもたらす真の影響は、低技能の労働者の需要減と高技能の労働者の需要増である。(そしてそれが)仕事の機会の二極化を引き起こす。中間部分ではオフィスと工場で多くの職が着実に空洞化していくことになる。(P116)

上記の指摘は、以前の投稿「IoT、ビッグデータ、AI、3Dプリンタ、ドローン、新たなテクノロジーは途上国を豊かにするのか?」でも記載したように、自分もまさに同じことを考えていたのですんなり頭に入って来た。特に、東南アジア諸国が発展したような、日本など先進国の工場を誘致して、雇用を生み出すとともに、そこで働く労働者がスキルアップして行き、スピンオフして起業したりしながら、国の産業レベルが上がって行く…といった開発モデルは、途上国の工場ロボットをIoTで先進国から遠隔監視する仕組みやAIの活用、データだけ送れば3Dプリンターで製品が出来てしまう…という技術革新によって、成り立たなくなりつつある。アフリカなどのこれからの国は、これまでの開発モデルに代わる新しい開発モデルを模索する必要があるのだろう。この報告書では、以下の点がそれに関連している。

  • デジタル・リテラシーの重要性が増している。(P108)
  • デジタル革命とグローバルなつながりを人間開発の向上へと導くためには、市場の機能だけでは不十分なはずである。このような機会をより良く活かすために、国レベルと世界レベルでの公共政策と施策が必要とされている。(P121)

上記が、この章のまとめになっているのですが、以下、「仕事の機会の二極化」に関連して、個人的に驚いた点も追加します。

  • 世界でも最も裕福な上位1%が世界の富全体に占める割合は、2009年の44%から2014年の48%へ増加し、さらに2016年に50%を超える見通しにある。(P119)
  • 例えば、米国のCEOの報酬と一般労働者の報酬の対比は、以下のとおり(P120)
    • 1965年   20:1
    • 1978年   30:1
    • 2000年 383:1
    • 2013年 296:1

この数字を見ると、「途上国支援の問題は、上位1%の人達でどーにかして下さい」と自分の仕事の意味に疑問を感じてもしまいますが、これが現実。テクノロジーの発展がこれに拍車を掛けるというなら、ますます途上国に課せられた課題は大きいものだと感じます。

ちなみに、

  • デジタル革命はあらゆる種類の革新を安く速く可能にしている。このことは、過去数十年間の特許登録件数の増え方に映し出されている。1970ー2012年の間に、米国特許庁に認められた特許の件数(米国と他の国の総計)はほぼ5倍に増加した。コンピュータとエレクトロニクス分野における革新がこの増加の中心を占めた。特許登録全体に占めるその割合は、1990ー2012年の間に25.6%から54.6%に増加した。(P110)
  • 2013年の特許登録件数の上位12カ国は、以下のとおり。(P110)
    • 1位:日本
    • 2位:米国
    • 3位:中国
    • 4位:韓国
    • 5位:ドイツ
    • 6位:フランス
    • 7位:ロシア
    • 8位:英国
    • 9位:イスラエル
    • 10位:インド
    • 11位:イラン
    • 12位:シンガポール

おおっ!日本が1位になってる!
と言うことで、日本がICT4D分野(←狭いプロジェクトという意味でなく、むしろ上記のような途上国が直面している課題に対する解決の支援の方で)で途上国支援をしていく意義って、結構あると改めて感じました。

消費者からプロデューサーになる道とは?

先日、ICT4D関連の本のChapter募集があったので、2〜3ページのプロポーザルを書いて応募してみた。デンマークの大学教授が編者となるこの本のタイトルは”Handbook on ICT Policy for developing countries”というもの。5Gに代表される最新テクノロジーが特にアフリカを中心とする途上国にどういう影響をもたらすのか?恩恵をうけるにはどんなICT政策が必要なのか?という結構大きなテーマの本。

ここ最近の自分の関心は、以前の投稿「IoT、ビッグデータ、AI、3Dプリンタ、ドローン、新たなテクノロジーは途上国を豊かにするのか?」で書いたように、ますます世の中を便利になる最新技術は、能力の高い個をエンパワーする一方で、相対的に能力の低い国そのものは期待ほど豊かにしないんじゃないか?という点。テクノロジーが発展し国境によるハードルや物理的な制約がなくなればなくなるほど、シンプルな競争が起きて、途上国は先進国の大企業の市場にしか成り得ず、自国の自力(技術力とか創造力とか)が発展しなくなってしまうのではないか?という懸念。

例えば、Googleは途上国での携帯電話やネット利用の普及のために、Android Oneという製品を展開している。これによって途上国の人々も手の届くスマホが販売されネットが使えるようになり、人々の生活は便利になるのだろう。そしてそれと引き換えに、途上国の携帯メーカーがAndroid Oneと組むことによって、自国でのAndroidにとって代わる製品が出て来る可能性はかなり薄くなるのかもしれない。

Amazonやアリババでネット越しに海外から何でも買えたり、データを購入すれば3Dプリンタにデータを流すだけで製品が作れるようになれば、途上国でも生活は便利になるが、消費者の立場から這い上がることはとても難しくなる。途上国でもIoTやビッグデータによって農業生産性や漁業の生産性が向上すると期待されているが、そのデータ分析ツールは先進国企業のクラウドサービスを使い、データは先進国のデータセンターに保存されるだろうか。

勿論、テクノロジーによって途上国の人達も先進国の人達と対応に競える同じ土俵には立ち易くはなった。AndroidやiPhoneが普及したからこそ、途上国の人達も簡単に自分達で作成したアプリを世界市場に向けて販売出来るようになったし、AMP Musicの取り組みのように、途上国発のプロダクトが世界市場にアクセス出来るようになった。

それでもApp Annieの調べによると、2015年に世界で売れたアプリTOP52のうち、日本・中国・韓国の企業が28社を占めており、その他は米国やヨーロッパで、いわゆる途上国の会社は入っていない。あれだけ人口の多いインドの会社もない。

自分が大学院で学んでいた当時(今から約10年前)、ICT4Dの失敗事例の多くは、先進国のソリューションを環境が全く違う途上国に持ち込んだことによって生じている、といった分析・主張をしている文献を多く読んだ。だから途上国には途上国に合ったソリューションが必要だという意見。それは正しいと思う。

でも今後は、というか既に、先進国の企業は、先進国でも途上国でも利用出来るソリューションを生み出し、それが世界中で使われるようになっている気がする。Facebook, Twitter, What’s up, などなど。ちなみにUberも2012年に南アフリカで使われ始め、その後、ラゴス、ナイロビ、カイロでも利用できるようになった。

当時の失敗事例の原因の1つに良く指摘されていた問題に識字率や現地語の問題がある。途上国のユーザは現地語を主に使っており英語があまり出来ないのに導入したICTシステムは英語にのみ対応していたとかいった問題である。しかし、今スマホを買えばかなりマイナーと思える言語まで対応しているし、FacebookでもGoogleでも相当な数の言語に対応している。動画やスタンプなど言葉がなくても通じるコミュニケーションもかなり発達してきた。そのうち途上国の環境に合うようにカスタマイズされたソリューションはそれほど重要じゃなくなるのかもしれない。そうなると途上国はますます消費者・ユーザの立場に落ち着いてしまう。さらに、得意の労働集約型のビジネスもロボットやAIに取って代わられてしまうのかもしれない。

そこで思うのが、「じゃ、どうしたら良いのか?」ということ。自国の技術力を高めるために人材育成に投資するとか、イノベーションを起こす為に産官学連携を促進するとか、そういった地味時な努力は重要だろう。そして、もう一つのアプローチとしていかに「独自の市場を確立するか?」という点じゃないかと思う。

M-PESA、Ushahidi、e-sokoなどに代表されるような途上国発のソリューションを生み出すのは簡単じゃないが、アフリカでは既になかなか個性的なアプリが誕生している。例えば、ガーナ発のmPedigreeというアプリは、偽物の薬か本物の薬かを見分けるツール。処方された薬についているシリアル番号を入力すると、製薬会社のデータベースに照会されて、それが本物かどうかがわかる。偽物が蔓延るアフリカにおいて、偽物を掴まされたくない消費者と偽物が流通することによって利益を損なう製薬会社のお互いのメリットをマッチさせた上手い仕組みだ。また、ナイジェリアのAfrinollyというアプリは、Nollywoodと称されるナイジェリア映画を見るためのアプリだ。いくらYoutube等でHollywood映画が無料で見れる時代でも、やっぱりナイジェリア人はNollywood映画も見たいってことなんでしょう。

単純にニーズといってしまうとシンプルすぎだが、文化とか嗜好とかを汲み取って、独自の市場を掘り起こし自分達にしか作れないサービスを発展させていけば、単なる消費者からプロデューサー(クリエイター、イノベーター)になる道が残されるのかもしれない。さらにECOWASとかEACなどの地域経済共同体としてそういう独自市場を発展させるというもの面白いかもしれない。

と、上記のような自分の関心をプロポーザルにして応募してみたら、嬉しい事に「じゃ、Full Chapter書いて見て。8000語!」という返事が来ました。嬉しい反面、8000語にチャレンジするのはかなり大変・・・(汗)。でも頑張ろうと思います。ということで、コメント、ツッコミ、有益情報など、何でも大歓迎ですので、こんな視点もある、あんな事例もある、というネタをお持ちの方、是非コメント下さいまし!

USAIDのクラウドソーシング

国際開発ジャーナルの記事で、「USAIDがクラウドソーシング」というものがあった。なんだろ?と思って読んでみると、USAIDが都市開発プログラムなどで、白地図上に一般のボランティアから、色々と情報を書き込んでもらって、情報満載の地図を作成し、それを都市開発計画に活用していく方法をとるという内容だった。当面は、フィリピンやモザンビークのプロジェクトで使われるらしい。

なるほどーと思い調べてみたら、“USAID Welcomes the Crowd to Use Geo-Mapping Tools for Open Source Development”という記事がUSAIDのサイトにあった。オープンソースソフトウェア(OpenStreetMap)を用いて、クラウドソーシングを活用して地図上に色々と情報を追加する取組は、2012年に開始されている。

UshahidiSahanaの例からも想像が出来るように、現地の人達の視点で入力される情報は貴重であるし、携帯電話やインターネットの普及でこういうアイデアが「絵に描いた餅」じゃなくなったんだと思う。以前よりも多くの情報量を簡単に収集できるという点、そして、現地の人々を巻き込んでいけるという点で、優れた試みだと思う。

そういえば、世銀とGoogleの連携も過去にあった。(「世界銀行と米Google、「Map Maker」による途上国の地図作製で提携を発表」)

一方で、ふと一昔前の電子政府(Eガバメント)が流行ったときの電子掲示版とか、ミクシィにあやかった地域活性化用SNSのブームに似た違和感も感じる。電子掲示板を作ったけど全然盛り上がらないとか、地域活性化SNSを構築したけど閑古鳥が鳴いている…といった市町村は少なくない。また、電子掲示板とか今ならツイッターなどで、一市民が意見を述べることが、どれだけ国の政策決定に影響しているのか?は謎である。

途上国の電子政府という観点からいうと、意見を述べるプラットフォームは整備されて、誰もが意見を述べられるようになったけど、政策決定権者はその意見を参考にはしないということはある。また、一部の人達(場合によってはサクラということも)の意見のみが全面に出される可能性もある。

途上国の都市開発という勝者と敗者(強者と弱者)が顕著に存在する領域で、こういった地図がどういう使われかたをされていくのか、興味深い。

LinkedInのVolunteer Marketplace機能開始から考えるICT4D

LinkedInVolunteer

LinkedIn が新しいサービスを開始したというニュースを見た。Volunteer Marketplaceというサービスで、ボランティア業務が検索可能になるというもの。CSR的な目的や職探しをしていない人達でもLinkedInを使うようにしてユーザを引き付けるなどの意図があるようだ。自分はあまりLinkedInって使っておらす、LinkedInでは既にそういうことはやっていたのかと思っていたので、このニュースを聞いて「へー、今までやってなかったんだ」と少し驚いた。そして、そういえば、似たようなサービスをやっているWebサイトがあったなぁと思い出した。

ウィリアム・イースタンリーの「傲慢な援助」に、そのWebサイトは紹介されていたGlobalgiving.comである。このブログでも「Gameと国際協力」というポストで以前少しだけ紹介したことがあったけど、改めてご紹介。

一言で言えば、様々なプロジェクトに対する資金集めのクラウドファンディングのWebサイトである。掲載されているプロジェクトに寄付出来る点は当たり前だけど、Globalgiving.comではGift Cardを送るサービスもやっている。例えば、10ドル分を贈り物として友人に送り、その友人が10ドルをGlobalgiving.comに掲載されているプロジェクトのどれかに寄付出来るといったものだ。なかなか面白い。

そして、LinkedInのニュースで何故思い出したかというと、Globalgiving.comではWebサイトからお金を集めるだけではなく、プロジェクトにボランティアとして参加するためのボランティア業務の募集も沢山掲載されている点が特徴的だからだ。どんなボランティア業務があるのかパッと見てみたら、現地の活動を支援するボランティアもあれば、現地に行かずともFacebookやTwitterでの活動を支援を行うSocial Media Volunteerなんてのもある。

「傲慢な援助」での紹介を読むと、「援助の出会い系サイト」という比喩が使われており、資金集めだけでなく専門家と援助の仕事をマッチングさせるような点が結構強調されいるけど、実際にGlobalgiving.comのサイトや紹介ビデオ(上記)を見ると、そこの部分はそれほど力が入っているわけじゃないのかな?と思う。ボランティア業務の紹介も、Volunteermatch.orgという別サイトへのリンクとなっているし。

先日取り上げたFacebookのDonate now機能やLinkedInのボランティア業務検索機能といったように、途上国援助に関わるためのハードルはICTによってどんどん低くなって来たなぁ、と感じる。これは間違いなくICT4Dの大きな効果の1つだと思う。人(ボランティアのマッチング)と金(クラウドファンディング)は確保できる仕組みが出来てきたから、次はモノか? 「売ります・買います」サイトみたいのの世界版・・・、なんか違うな。さて、次はどんな新しいサービスが出てくるのか?もっともっと途上国援助に関わるためのハードルを下げられるような仕組みや、以前このブログに書いたアイデア(下記のもの)のような取組みも出てくるかな?

KivaのようにP2Pで途上国と先進国の個人が繋がる仕組みが当たり前になっている。FOSS4Dの分野でも、ニーズのあるソフト開発案件がリスト化されてて、参加したいと思う技術者(先進国、途上国問わず)が「参加する」投票をして、ある一定のリソースが確保されたらプロジェクト開始みたいな、Kivaのソフト開発プロジェクト版のようなサイトが登場して来たら面白そうだ。また、これまで途上国開発に参加していなかったアクターの参加が可能となることのインパクトは大きいし、個人レベルで途上国と先進国の人達が共同作業をする場が出来たら、それは単なるFOSS4Dという枠を超えて、途上国開発のあり方自体に変化をもたらす素晴らしいことだと考えられる。

カッコいい途上国開発援助

FacebookにDonate Now(今すぐ寄付)ボタン機能がついた。結構いろんなニュースで取り上げられていますが、Techcrunchの記事「Facebook、NGO向けに「今すぐ寄付」ボタンを導入。支払い情報収集効果も」が詳しい説明がついててよかったです。クラウドファンディングの雄であるKivaやUNICEF、OXFAMなどを含む19のNGOがまずはこの機能を使えるとのこと。今後、他のNGOにもサービス展開をしていくという。

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ふと、大学生の頃に国際援助関連の授業で書いたエッセイを思い出した。
自分は非常に不真面目な大学生で授業もまともに行かず雀荘にばかり行っていた。そして当時は国際協力に「なんとなく」興味はあったものの、やる気で入った国際協力サークルも、ものの数週間で全く行かなくなるといった程度のものだった。

それでも授業では「国際援助論(確かこんな名前だったと思う)」という講義を取っていた。1回しか授業は行かなかったけど、エッセイを提出すれば単位が取れるらしいということで、最後のエッセイだけ書いた。(当時、パソコンを持っておらず、手書きで書いたエッセイを姉に頼んでワープロ(←懐かしい・・・)でタイプしてもらった記憶があるが、時代を感じるなぁ。)

まぁ、ろくに授業に出ていなかったので、書ける内容はあくまでも自分の考えていることのみ。なので、当時思っていたことを書いた。それは、「援助とか国際協力って、真面目で道徳的な人達がやってて、カッコよくないイメージだ。もっとカッコいい援助や国際協力のスタイルがあれば良いのに・・・」というもの。例示したのは、渋谷とかにあるお洒落なフェアトレードショップでした。1995年頃の話なんで、まだ今ほどフェアトレードとかがメジャーじゃなかったんだと思う(もしくは、自分が知らなかっただけかも)。まぁ、「真面目な人がやっている=カッコよくないイメージ(ダッセーみたいな感覚)」という思い込み自体が今から思うと非常に間違っているのだけれど、当時はそう思っていた。真面目に途上国開発を語って「だからあなたも寄付しなさい」みたいなことを言われると、ウゼーって思ってました。
そいで、もっとお洒落にスタイリッシュにカッコ良い援助・国際協力ってのがあれば良い、そういう選択肢が少なすぎる、というようなことをエッセイに書いた。んで、大学時代の成績の超レアなA評価をもらった。それもあって、大学時代に書いた課題エッセイの内容なんてほとんど覚えていないのに、何故かこのエッセイだけは良く覚えている。

このFacebookのDonate Now機能のニュースを見ていたら、当時の自分でも「カッコいい」と思うような援助・国際協力の方法が、かなり広がったなぁという気がした。クラウドファンディングとかBOPビジネスとか。
そして、自分がICT4Dを専門に選んだ理由もこの「カッコいい」途上国開発がしたいという思いからだったと気づいた。SVP東京さんでの登壇などでも述べさせてもらったように、「ICTが途上国にホントに必要?保健とか水とか教育とか、もっと重要なものがあるんじゃない?」とう質問に対して自分が思うのは、「ICT、カッコいいから途上国の人だって欲しいじゃん」ってこと。金がなくてもたばこや酒を買っちゃう人がいるように、「必要なもと欲しいものは必ずしも同じじゃない」。途上国で携帯が爆発的に普及したのは、プリペイドなどいろんな理由があるけどれ、やっぱりカッコいいからという要素は強いと思う。そして、そこからモバイルバンキングとからモバイルヘルスといった開発に資するサービスが生まれている。

ICTを活用して、さらに多種多様なカッコいい援助・国際協力のオプションが出てくるといいなぁと改めて思った。しかし、大学時代はホントに勉強しなかったなぁ・・・。

アフリカのFOSS開発者数は4,527人?

ICTWorksに面白い投稿があったので備忘録的に載せておきます。

フリー・オープンソース・ソフトウェア(FOSS)の開発をWeb上で世界中のプログラマ達が協働作業として行っているプロジェクトがありますが、そのためのプラットフォームとして最も活用されているのが「GitHub」というプラットフォーム。自分はこのあたりのソフトウェア開発については非常に知識が乏しいのですが、Webで見てみると、このGitHub上では、コードの更新作業が効率的にできたり、開発者同士のコミュニケーションを促進するようなSNS的な機能もあったり、と他の同様のプラットフォームより一枚上手のことが出来るようです。詳しくは、以下のTech Crunchのサイトに分かりやすい説明があります。
http://jp.techcrunch.com/2012/07/15/20120714what-exactly-is-github-anyway/

さて、今回ICTWorksで紹介されていたのは、下の地図。GitHubユーザがアフリカにどれだけいるかを示しています。

GitHub User in Africa

GitHub User in Africa

アフリカにはこのGitHubユーザが4,527人という数字が出ていて、それは全世界のGitHubユーザ数の0.12%ということになる(0.12%と左側に記載されているのは、この数字)。「アフリカでソフトウェア開発やっている人はこんなに少ないのか!?」という疑問がICTWorksで述べられているが、この地図を作成した Matt Berg 氏よりコメントで、「単純にユーザのプロフィールで滞在地がアフリカになってるユーザを拾った数字なので、正確性には欠ける。ロンドンに住むアフリカ人プログラマはカウントされていないし、逆に、アフリカにいるアメリカ人はカウントされちゃってます」という説明が。

信ぴょう性は別にして、それでも見てみると面白い。ユーザ数は、以下の通り。

1位:南アフリカ(34.60%)
2位:エジプト(16.32%)
3位:ケニア(9.75%)
4位:ナイジェリア(6.50%)
5位:チュニジア(5.68%)
6位:モロッコ(4.99%)
7位:ガーナ(3.70%)
8位:アルジェリア(2.73%)

なんとなくどこかで見たようなランキングだなぁと思ったら、以前このブログでも紹介したアフリカのFacebookユーザ数上位8カ国とまったく同じ面子でした。
【Facebookユーザ数】
1位:エジプト(13,010,580)
2位:南アフリカ(5,534,160)
3位:ナイジェリア(5,357,500)
4位:モロッコ(5,250,340)
5位:アルジェリア(4,322,820)
6位:チュニジア(3,436,720)
7位:ケニア(1,886,560)
8位:ガーナ(1,465,560)

アフリカといってもアラブ系を除くと、南アフリカ、ナイジェリア、ケニア、ガーナあたりが、やっぱりICTサービスがこれから盛り上がる(すでに盛り上がっている)ってことなんだろうなぁと思えるデータでした。

以前の投稿でFOSSの開発プロジェクトを通じて、途上国と先進国の協働が出来れば良いなぁという事を書きましたが、「援助する側・される側」という関係ではなく、「対等に協働する場」としてのFOSS開発プロジェクトに期待したいです。