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アフリカでソーラーパワーPCは売れるのか?

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ガーナ市場をターゲットに太陽光発電のノートPCが売られていたことを最近知りました。

と、いってもお店で売っているのを見たのではなく、ネットでそういう記事を目にしただけなんですが…。
2013年にカナダの会社「WeWi Telecommunications 社が、「SOL」という名前で太陽光発電のノートPCをガーナ市場で展開していたというもの。詳しくは、こちのサイトに紹介がありました。

それ以前にもサムソンなどがソーラーパワーを使ったノートPCは販売していましたが、充電にかかる時間が長すぎてあまり訴求効果がなかったという反省点を改善し、SOLは2時間でフル充電可能という性能になっているとのこと。確かに、ソーラーパネルを広げる方式なので、ノートPCの画面の裏だけがソーラーパネルになっているのと比べると、その5倍位の面積がとれている様子です。その分、充電するときには、それなりのスペースが必要だろうなぁ。

SOL気になる価格は、250~300カナダドル(約24,000~28,800円)と、思いのほかリーズナブル。

最初にガーナで売り出したということですが、どれほど売れたのかについては、情報が見つかりませんでした。でも、ガーナ政府のウェブサイトでも、SOLについて書かれており、教育大臣が教育におけるICTの重要性を述べていたり、また、SOLを免税でガーナに輸出したいというメーカーの希望に対して、電力省の人間が、「組立て向上を是非ガーナに作って雇用創出して欲しい」と返していたりと、それなりに話題になった様です。

そして、2014年にはケニア市場にもSOLが展開されており、それに関するニュースがYoutubeに上がってました。

ソーラーパワーを使ったノートPCといえば、OLPCもそうだし、物珍しさが段々薄れてきている思います。そして、やはり一番の疑問は、「売れるのか?」という点。「アフリカの田舎で電気がないとことろで電化製品が売れるわけない」という固定観念は、携帯電話の爆発的普及によって打ち壊されたのはその通り。

でも、個人的には「ノートPCがいるかなぁ?」という単純に疑ってしまう。持ち運びに難がなく、誰かと喋る(もしくはテキストメッセージを送る)という単純な携帯電話なら「欲しい」と思う人達も、エクセルやワードを使いたい訳じゃないからノートPCは要らないんじゃぁないかと。

また、インターネットを使うためなら、スマホの方が携帯電話と合わせて1台で足りるので、スマホに軍配が上がりそう。

そいなると、田舎の電気のない地域でいったい誰がノートPCを欲しいのか?OLPC同様に教育機関にはニーズがあるものの、それ以外にはないんじゃないだろうか・・・、と思ってしまうのです(そういう地域へ出張に行くビジネスマンの方がむしろニーズがありそうな気が)。

でも、こういう製品が出回って選択肢が増えるのはとても良いことだと思う。そんなことを考えつつ、これからガーナのPCショップにSOLがあるのか探してみようと思います。

SamsungのソーラーパワーPC

Samsungがケニアでなかなか魅力的なPCをリリースしたらしい。Samsung unveils the world’s first solar powered laptop in Nairobi, Kenya.という記事からの抜粋です。

カバーがソーラーパネルになっているこのPC、10.1インチモニタでスタンバイ状態で14時間ももつという。アフリカマーケットをターゲットとしたPCということで、バッテリーも3年間はもつ想定。省エネなグリーンITという点では、時流に乗っているとも言え、今後はロシア、アメリカ、ヨーロッパ、韓国なんかでも販売される予定。

携帯に押され気味のPCマーケットだけど、こういった商品ならまだまだ可能性がありそう。単純に自分も「これ欲しいなぁ・・・。」と思ってしまいました。

プライド向上がICT4Dの魅力

先日、ソニーがガーナで実施した太陽光発電を利用したパブリックビューイングについての発表を見に行った。ソニーがソーラーパネル、バッテリー、プロジェクター、スクリーンなどを担いで、ガーナの田舎町でサッカー中継を行うという試み。ソニーのサイトから詳細を見ることが出来る。ソニーはワールドカップでもJICAと共同でパブリックビューイングを設けてエイズ予防に貢献する活動などもしている。

この発表を見に行って面白かったのは、その機材。ペラッペラッなソーラーパネルは、初めて見たので驚いた。軽いし、くるくると丸めて運べるし、一昔前の「パネル」とは全然違う。また、バッテリーやプロジェクターがスーツケースみたいなボックスに格納されている装置にはもっと驚いた。発表のその場でソニーの方が、「動くかな・・・」といいながら、ドンドンってボックスを叩いたら、電源が入った。ドンドン叩いてスイッチが入るとは、世界のソニーのエンジニアもTVの調子が悪いときにバンバンとTVを叩くような昭和初期の親父と同じか・・・と思ったら大間違い。なんと埃の進入を極力防ぐために、外部に電源スイッチをつけておらず、ドンドンと叩く振動でスイッチが入るインターフェイスなのだ。さすが世界のソニー。親父と同じじゃなかった・・・。

以前このブログでも取り上げた京セラみたいに、今後、ソニーもBOPビジネスを見据えて、途上国の電化にも貢献していくことを考えているようだ(地方の医療機関にある薬品保存用冷蔵庫へ電気供給するような)。ちなみに、NGOなどでも、ソーラーパワーの利用に取り組んでいる例は結構昔からある。しかしながら、過去の取り組みで上手くいっている例は以外に少ないという話を聞いた。バッテリーの寿命が来た後、現地で新しいものが調達出来なかったり、機器が故障したときに修理出来なかったりという課題が。先進国発の製品じゃなくて、やはり現地で維持管理が出来る製品じゃないと成功は難しいということだろう。

ソニーのチームがガーナの田舎で機材のセッティングをしたり、子供達がスクリーン前に群がってサッカーを観戦している風景のビデオを見て、ふとエチオピアのことを思い出してジーンときてしまった。スクリーンを前に、人々(特に子供達)の興味津々&ワクワクしている目を見ると、協力隊員としてエチオピアでPCの操作を教えていたときの生徒達を思い出した。テクノロジーを感じさせる機器は、それだけで途上国の人々を興奮させる。ICTと途上国開発の話になると、ICTよりも食料、教育、医療保健といったBHN(ベーシック・ヒューマン・ニーズ)の方が優先されるべきで、「学校にPCを導入する資金があるなら、先に井戸を掘るべきだ」的な意見がある。自分もその考え方を理解するし、もっともだと感じるけれど、ICT4D分野を自分の専門にしたいと感じたのは、ICTが途上国の人々の目を輝かせるからだ。必要なものと欲しいものは違う。「欲しいもの」を提供することでハッピーになってもらえる点に自分はICT4Dの可能性を感じる。(勿論、ICTによってもたらされる情報もBHNと同様に必要なものだという真っ当なICT4D擁護論も支持しますが。)

丁度最近、インドについての本「インドIT革命の驚異」(榊原英資 著)を読んだ。そこで、インタビューされたインド人が強調していたのが、ITの効果は経済発展という形で現れているけれど、それ以上にインド人のプライド向上に役立っているという点。そういえば、以前、インドの田舎を訪問した際も、テレセンターが出来たことで、住民が自信を感じるようになったという話を聞いた。このような心理的な効果(エンパワーメント)がある点が、ICTを活用した途上国開発の魅力だと思う。

ウガンダの学校にソーラーパワーでPC整備

2009年8月、ウガンダの学校(52校)にPC教室を設置するという入札があった。しかし、ほとんど学校は田舎に位置しており、電気が通ってない地域。この入札を落札したInveneoという企業は、ソーラーパワー装置を用いて、この3月に52校へのPC教室設置を完了した。

Inveneoという企業は、まさにアフリカにおけるICT4D分野をターゲットにしている企業であり、CNNでも紹介されている(以下の動画)。途上国「も」ターゲットにしているICT関連企業は結構あるけれど、途上国「を」ターゲットにしている企業っていうのが面白い。