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ルワンダ「アフリカのHubになりたい」が結構ガチだった

こんにちは、Kanotです。皆さんルワンダってどこにあるかご存知ですか?そう、アフリカです。では、そのアフリカ大陸のどこにあるのでしょうか?

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そう。この真ん中あたりの点のように非常に小さい国がルワンダです。(写真:Geology.com)
四方を国(タンザニア、ウガンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国)に囲まれ、港もなく天然資源も豊富ではない小国です。(面積は北海道の3割)

このルワンダが、アフリカのHubになろうと努力しています。それがまた、結構本気でHubになろうとしているので、いくつか既に起こっている事例ご紹介したいと思います。

  1. 国際会議のHub
    未だに日本ではルワンダというと虐殺のイメージが強いですが、実は治安は非常によく、東アフリカ諸国の中で最も犯罪率が低いと言われています。その治安の良さを生かして、安心して国際会議を開ける場所として多くの国際会議を誘致しています。キガリ・コンベンション・センターという立派な会議場も昨年オープンしています。
    実際に2016-2017年だけでも、以下のようなアフリカ・世界規模の国際会議をルワンダで行なっています。
    Africa Union Summit(アフリカ連合の国際会議。2016年7月)
    World Economic Forum on Africa(各界のリーダーが集う国際会議。2016年5月)
    Transform Africa Summit (Smart Africa(後述)の定期会合。2017年5月)
    YouthConnekt Africa Summit (若手・女性起業家支援の国際会議。2017年7月)
    これだけの会議を開催できるとなると国のイメージ向上にもいいですね。
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  2. アフリカ開発のHub
    アフリカをITを使って発展させようというスローガンのもと、Smart Africaというアフリカ諸国による国際機関が2013年に立ち上がっています。IT立国を目指すルワンダはそのリーダーシップを取るべく本部をルワンダに誘致しています。そしてその後もTransform AfricaというSmart Africaに関する国際会議を定期的に主催することで、アフリカITのリーダーとして存在感を出しています。
    また、MDGs(ミレニアム開発目標)の後継であるSDGs(持続可能な開発目標)のアフリカの事務局としてSDG Center for Africaもルワンダに事務局を置いています。
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  3. ビジネスのHub
    ルワンダはアフリカ内で2番目にビジネスを開始しやすい国にランク付けされています。実際こちらで起業家に話をしても、本当に数時間で登記が完了するほど起業はしやすく、政府も「アフリカでスタートアップをするならルワンダに来るべし」というメッセージを出しています。
    とはいえ、国内マーケットが小さいことなどもあり、起業後の苦労も多いようですが、ビジネス的な面でもHubを目指しているのは事実だと思います。
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  4. 教育のHub
    ルワンダは教育の分野でもアフリカのHubを目指しています。例えば、コンピュータ科学分野で特に有名なCarnegie Melon Universityがアフリカで唯一キャンパスを持っているのがルワンダです。現在は修士コースだけですが、応募はアフリカ27カ国から来るなど、まさにアフリカのHubとなりつつあります。
    また、African Higher Education Center of Excellenceという世界銀行の高等教育プロジェクトで24の分野のリーダーをアフリカ各国で分けており、その中でIT分野が2つあるのですが、両方ともルワンダがリーダーシップをとっています。
    ・African Center of Excellence in IoT
    ・African Center of Excellence in Data Science
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  5. 地理的なHub
    地図で示した通り、ルワンダはアフリカの真ん中なので、地理的にはHubになる要素はありますね。現在、まさに国際会議などの需要に対応するために郊外に8億ドルをかけた大規模な空港建設を計画しています。ここに多くの飛行機が止まるようになれば、目的地のみならず乗り換えのHubにもなりますので、まさに彼らの目指すシンガポールのチャンギ空港のようになれるのかも?しれません。

ルワンダの本気度が少しは伝わりましたでしょうか。同じく資源と国土の少ないシンガポールをお手本にしているようですが、ぜひ頑張って欲しいですね。

 

サイバーセキュリティ in Africa

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ガーナの首都アクラでサイバーセキュリティに関するシンポジウムがあるという話を友人に聞いて、行ってみることにしました。

このシンポジウムはFIRST (Forum of Incident Response and Security Teams)が主催するもので、2日間のトレーニングのあとに最後にセミナー1日というもの。自分は最後のセミナーに参加してみようと思います。なんでまたガーナなのかな?と思ったら、「アフリカのインターネットの父」と呼ばれるNii Quaynor教授はガーナの人なのでした。

嬉しいことにこのシンポジウムを運営しているコアメンバーは日本のJPCERTの小宮山功一郎氏なのです。アフリカのサイバーセキュリティに関して実は日本が協力しているとは、知る人ぞ知る的な分野じゃないでしょうか。Africa CERTのWebサイトを見てみるとパートナーとしてJPCERTの名前がのっており、そして、小宮山さんのアフリカでの活躍は以下のWebなどでも取り上げられています。

サイバーセキュリティ・アフリカ(4)セキュリティ外交ことはじめ

以前もこのブログで書いたことがあるけれど、サイバーセキュティ分野は、宗教色や民族色、政治色が薄い日本だからこそ他の国々から頼りにされる分野なんじゃないかと思います。あまり知られてないかもしれないですが、JICAでもインドネシアで情報セキュリティ能力向上プロジェクトという技術協力を行ったりしてます。

今、ガーナにいるとこっちではある程度大きな会社のWebサイトとか、政府系機関のWebサイトなんかでも閲覧することでウイルス感染しちゃうような事情もあり、意外なことに日本にいるときよりかもサイバーセキュリティの重要性を感じることが多くなりました。

ここ最近、日経新聞では金融とテクノロジーの融合による新たな可能性として「FinTech」に関する記事が良く取り上げられていますが、ICTが金融をはじめとするより重要な分野に使われて行くことを考えると、とりわけ途上国ではサイバーセキュリティがネックになっていくのではないかとも。M-PESAをはじめアフリカで普及しているモバイルバンキングについても、ある日システムがハッキングされて大きな被害が出たら、あっと言う間に廃れちゃうかもしれないと感じます。

そんなわけで、9月30日はこのシンポジウムで色々と勉強して来たいと思います。

ガーナのICT事情 ―4Gサービス開始― 続編

先日、ガーナでも4Gサービスが開始された話を書きましたが、その第二弾です。最初に4Gサービスを開始したSurfline社に続いて、Blu Telecom社もアクラとその隣町のテマで4Gサービスを開始したというニュースが現地新聞に出ていました。まだ、テスト期間ということでモニター的にいくつかの企業にお試しで使ってもらっている段階とのこと。

ガーナの4Gサービス提供会社は、全部で3社(Surfline社、Blu Telecom社、そしてGoldkey Telecom社)。各社とも2013年に6 million USD(約6億円)でライセンスをゲットしている。これから、この3社の競争が始まり高品質・低価格なサービスが普及してくれるとありがたい。

ちなみに、この話を友人にしたところ、「どんだけ速くなるの?」という質問が。4G通信は3Gの最大約10倍の速度になるってな感じで、速度目安として100Mbpsから1Gbpsです。

新聞記事によると、現在ガーナの携帯データ通信利用者数は、13,962,318(契約数)とのこと。人口が約2600万人なので単純計算なら半数が携帯でデータ通信しているってことだけど、一人が複数のSIMカードを持っているので実際は半数のそのまた半分とか3分の1とかなんだろうと思う。

ちょうど先週の現地新聞に、「エリクソン社の調査によるとサブサハラアフリカにおける携帯利用者(契約者数)は今年末までに635億人になり、次の5年間で930億人にまで増える」という記事も載っていました。世界において携帯データ通信量は2013年から2019年の間に10倍となるが、アフリカにおいてのそれは20倍となる(Ericsson Vice President for starategy, marketing and commmunication, Tumi Sekhukhune氏)。また、2025年までにアフリカのインターネット普及率は現在の18%から30%になるという予想も(Cisco consulting system engineer, Cassie Bexuidenhout氏)。この先10年間で、アフリカのスマートフォン利用台数は現在の6,700万から36,000万に増加し、それに伴ってインターネット利用者もこの先10年で、16,700万人から60,000万人になり、そして、この通信セクターの発展によって同期間のGDPは、180億USDから300億USDになるという。

2010年10月にこのブログでも100USDスマホの紹介をしましたが、上記の記事によれば今後50USD以下のデバイスの普及によって、上記のようなインターネット普及が促進されるという話でした。
アフリカのデジタル革命は、「これから」じゃなくて、「既に始まっている」と再認識させられる記事でした。自分も波に乗り遅れぬように、まずはガーナで4Gサービスを使わねば!

アフリカのSNSユーザって、どれくらい?

TICAD Vも近いということで、アフリカネタを紹介。ICTWorksブログに面白い情報が載っていました。 
アフリカのFacebookユーザの数を主要な国ごとに示したものです。

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エジプトが日本と同規模のマーケットだったとは知らなかった。また、今や途上国でのSNS利用は急増中で、バンコクやジャカルタのFacebookユーザ数は、ロンドンのそれよりも多いという。そして、驚いたのは、2004年時点の世界のインターネットユーザ数よりも、現在のFacebookユーザ数のほうが多いということ。これから途上国での携帯普及&携帯からのSNS利用増加すると、どんな変化が起きていくのだろうか。

もうひとつ、面白い情報がありました。Urban Geographical Tweets in Africaというもの。アフリカの主要都市(ナイロビ、カイロ、ケープタウン、キガリ、アジスアベバ、アッカ、ダルエスサラーム、チュニス、ヨハネスブルグ、ラゴス、モガデシュ)におけるTwitterのツイート分布です。各都市のものが、上記リンク先にあるので、興味のある都市があれば、是非、上記リンクを見てみて下さい。ちなみに下はアジスアベバです。

アジスアベバ

最後に、参考までに以前書いた関連ネタ「アフリカのFacebookユーザ数が7ヶ月で2倍に」も興味あれば見てみて下さい。

アフリカはインターネットの安全性が高い?

WhiteAfrican.comというサイトで“Africa: The 2nd Safest Continent to Surf the Web”という面白い記事を発見したのでご紹介。
インターネット利用時にコンピュータウイルスに攻撃される(感染する)可能性に関して、ウイルス対策ソフトを開発している企業(AVG Technology社)が調査を行った。内容は7月の一週間の間に世界中で(144ヶ国)100万台以上のPCにインストールされている同社のソフトが検知したウイルス数を基に、インターネットの安全性について、国別ランキング化するというもの。この調査結果は以下の通り。

安全度上位国(何人に一人がウイルスに攻撃されるか率)

  1. シエラレオネ (696人中1人)
  2. ニジェール  (442人中1人)
  3. 日本      (403人中1人)
  4. トーゴ     (359人中1人)
  5. ナミビア    (353人中1人)

危険度上位国

  1. トルコ  (10人中1人)
  2. ロシア  (15人中1人)
  3. アルメニア (24人中1人)
  4. アゼルバイジャン (39人中1人)
  5. バングラディッシュ (41人中1人)

地域別危険度

  1. 北米 (51人中1人)
  2. 欧州 (72人中1人)
  3. アジア太平洋 (102人中1人)
  4. アフリカ (108人中1人)
  5. 南米 (164人中1人)

これらの結果をみると、アフリカ諸国がトップ5の殆どを占めており、地域別で見ても南米に続き安全度で2番目の地域になっている。総じて、アフリカはインターネット利用の安全性が高いと言える。これは、驚き。

しかしながら、冷静に考えると、調査方法が1週間の間にどれだけのウイルスが検知されたかという視点からであり、結果も何人中1人という出し方である。総通信データ量が分母になっていないため、ネット利用時間が少なく、また回線速度が遅い(=通信データ量が少ない)アフリカ地域では、「何人中1人」という結果に落とし込めば、ネット利用時間が多く、回線速度の速い地域よりも良い数値になることが理解出来る。「おっ」と目を引く調査結果だけれども、アフリカのインターネット安全性が高いとは言えない。

一方、この調査結果でネット利用時間が多く、回線速度の速い国にもかかわらず安全性で上位にランクする国がある。それが日本だ。日本のインターネットセキュリティは、非常に高いといえる。IT人材育成分野での途上国支援をIPAなどが実施しているが、セキュリティ対策もICT4D分野で日本の優位性を出せる一領域だろう。

ICT4D, education and training会議

6th International Conference  on ICT for Development, Education and Training という会議が2011年5月にタンザニアのダルエスサラームで開催される。eLearning Africaが国連機関等の支援を受けて毎年実施している会議で、昨年はザンビアで実施され、主なテーマはMobile Learning、Opensource Solution、Contents Development であった。アフリカからの参加者が大部分を占める会議で、eLearningとうたっているけれど、それ以外のICT4Dトピックも含まれている。

ふと、昨年の主なテーマを見てみると、丁度最近このブログでも触れたMobile関連FOSS関連だ。やはり、この辺がホットなテーマなんだろう。残りのContents Developmentについても、タイムリーにICTWorksでケニア政府によるローカルコンテンツ作製支援政策についての記事があったのでご紹介。

ケニアのICT省は、ローカルコンテンツの作製支援のために、4,000,000UDSの予算をつぎ込むという。具体的には、映画やアニメ等のデジタルコンテンツを作製をする会社や個人に対する資金援助と、デジタルコンテンツ作製のためのソフトウェア開発をする会社や個人に対する資金援助である。会社に対しては、50,000USD/1件、個人に対しては10,000USD/1件の額だ。今年度は46件の案件に対して資金援助をする予定だが、この公示をしてから10日間で既に500ほどの応募書類が届いているという。ケニアでは、放送されるコンテンツの40%はローカルコンテンツでなくてはならないという規則もある。これほどまでの徹底したローカルコンテンツ開発政策はケニア政府の気合を感じさせる。

ICT4Dの成功要因として、Contents Developmentを重視すること言われているが、ケニアの今後をウオッチすることで、その重要度のレベルが明らかになるのではないだろうか。

ケニアのGoogle Maps

Google がケニアでGoogle Mapsを使ってのサービスを拡大しているという記事がGoogle Africa Blogに記載されていた。Google Mapsをケニアのドメインで見られるようにし、Google Local Businessのサービスも使えるようになった。

さらに、Google Map Makerを利用した地図の作成。Google Map Makerはユーザがそれぞれ地図に道路を書いたり、建物を追記したりが出来るツール。その地域に詳しい人が書き込めば、より詳細な地図が出来上がる。地図のWikiみたいなものだ。このツールを用いてケニア人ユーザが地図つくりに参加して、ナイロビ近辺のA地点からB地点までのドライブ道なんてものも見れるようになっている。

アフリカでは正確な地図がない地域が多い。このようなユーザ参加型で地図を作成していくというのは新しい試みで面白い。もちろん信憑性は100%とはいえないけれど。

そして、ふと思い出したのがインドのバンガロールへ行った時のこと。タクシー運転手に行き先を告げて、価格交渉して、スタートしたにもかかわらず行き先に着けず長時間迷った。その訪問はインドのe-Governmentについて話を聞いたりするためのものだったが、「e-Governmentの前にタクシー会社がGIS、GPSを導入すべきだな」なんて冗談を言っていたら、友人から「だが、インド人タクシー運転手の多くは地図の見方がわからないのではないか?」と言われた。うーむ、おそらくその通りだ。だから町にも地図の看板が殆どないのだろう。。。エチオピア人も地図読める人は少なかったし。

となると、ケニア人は地図が結構読めるのだろうか?地図のサービスが利用されるのだろうか?という疑問が。でも、おそらく、インドでもエチオピアでも、「地図がない」から「地図が読めない」のであって、「地図が読めない」から「地図がない」わけではなかろう。Google Mapsのサービスを利用するケニア人はまだ少ないかもしれないけれど、きっと、地図があれば、地図を読めるようになって、地図を利用するんだろうなぁと思う。