11月 8, 2009
「情報ネットワークで結ぶシルクロード―国際開発協力にみる現代中央アジア」という本を読んでみた。前回のブログで紹介した「”BOPを変革する情報通信技術” バングラデシュの挑戦」の編者と同じ人が書いた本。
「BOPを・・・」は面白く読めたのだが、今回の「情報ネットワークで・・・」は、比較するとそれほど面白いとは思えなかった。
一番の理由は、この本は「ICT4D」が主テーマというよりは、「中央アジア」がテーマだから。カザフスタン、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタンという中央アジアの5各国について、1章1カ国で、それぞれの地理から政治的・文化的背景までを一通り説明した後で、日本の援助傾向を述べ、そして、その国の通信インフラ状況や携帯電話やインターネットといったICTの普及・活用状況が説明されている。
中央アジア自体があまり日本でメジャーな国ではないので、それらの国を説明するので結構なページ数がとられており、それ故、ICTについての記述は限られている。題名にあるように、「国際開発協力にみる現代中央アジア」が主テーマであり、ICTは、中央アジアを見るための一つの切り口として触れられている感じがした。
自分がこれまで殆ど興味のなかった中央アジア諸国について知ることが出来た点では、非常にためになったが、ICT4Dの本が読みたいという人には、ちょっと物足りないかも。そんな感じでした。
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投稿: tomonarit
10月 29, 2009
Blogサボってました。すみません。。。。。
さて、久々ですがICT4D関連の本の紹介です。
本紹介”BOPを変革する情報通信技術” バングラデシュの挑戦
かの有名なグラミン銀行のムハマドユヌスのグラミングループの通信系の会社と
日本の九州大学による面白いICT4Dの取組みがとっても分かりやすく書いてあります。
テレセンターとか電話貸し等、昔からのICT4Dの話題も含めつつ、
実際に保険分野での適用事例などは面白い。
BOP関連の本や調査研究はいっぱい出ているけれど、ICTにフォーカスして、
しかも、日本語でこの手のテーマの本がでるのってめずらしいんじゃないだろうか?
読みやすいのでお奨め。
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投稿: Maki
10月 29, 2009
GoogleがMIT(マサチューセッツ工科大学)のAfrica Information Technology Initiative (AITI)という機関と協力して、ケニアの大学生を支援しているという話が、Google Africa Blogに掲載されていた。
ケニアのいくつかの大学から30名の学生を選んで、彼らにモバイルアプリケーション開発の技術(Java, SMS, J2ME、アンドロイドなど)を教える6週間のコースを提供しているそうな。このコースでは他にもビジネス企業スキルなんかも教えている。このコースの卒業生達は、その後、実際にビジネスを起こし始めサクセスストーリーの階段を上り始めている。ある卒業生グループは、SMS(携帯メッセージ)での交通状況や運賃、売れ筋商品やサービスといった情報を提供するための携帯アプリケーションを開発した。今は、このアプリがケニアの携帯会社に採用されて地域限定で試行的に利用されている。他にも携帯アプリ開発の会社を立ち上げた者や、ケニアの大学に携帯アプリケーション開発を教えるコースを立ち上げたAITIの学生達もいる。
ここ最近、企業のCSRとかBOPビジネスとか、いわゆるODAとかNGOとかがやってきたのと違うアングルから民間企業の途上国支援(それともマーケット開拓?)が流行ってきたけど、Googleは流石やることが早いなぁと思う。日本の企業でもこういうことをアフリカでやってる会社ってあるのかな?
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投稿: tomonarit
10月 18, 2009
以前紹介したAfrican Bloggers Conference “Kelele“ というイベントが、二度目の延期になってしまいました。当初は2009年8月半ばにケニアで開催予定だったのが、10月末~11月に延期になり、今回の二度目の延期では、2010年の中ごろに変更となりました。
ハーバード大学のBerkman Institute(インターネットとデモクラシーをテーマにしている研究所)がスポンサーとして手を挙げていたけど、その後はサイトを見ても特にスポンサーが増えている様子もなかったので、結局、十分な運営資金が集まらなかったのかぁ、と思ってしまう。こんなところにも、リーマン・ショックの影響が。それとも、そもそもアフリカとブログという組み合わせが早すぎたのか。(企業等からあんまり魅力的に見られなかったのかなぁ・・・)
そうはいっても、「中止」ではなく、「延期」ということなので、継続的に開催へ向けての動きは続くのだろうと期待しつつ、Keleleサイトの次の更新を待つこととします。
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投稿: tomonarit
10月 11, 2009
前回の投稿でも紹介しましたが、携帯電話を利用して、途上国の人達の収入が向上したり、生活が改善したりというサクセスストーリーは雑誌やネットでもよく出てます。前回紹介したEconomist のSpecial Report 「Mobile Marvels」に載っていた数字ですが、携帯電話普及率が10%上昇すると、GDPが0.6%上昇するという調査結果も。具体例としては、携帯電話で農作物の市場価格を知ることで、仲買人に買い叩かれなくなったとか、携帯電話で明日の天気がわかることで、収穫や栽培の効率が上がったとか、携帯メールでHIV予防とか医療保健関係の情報が得られるとか。
で、ふと思うことがあります。上記で述べたメリットって、一昔前にテレセンターで実現しようとしていたことと全くと言っていいくらい同じ。田舎にテレセンターを設立して、そこでインターネットに接続可能なPCを数台設置して、農村部の人達も都市部同様に有益な情報にアクセス出来る様にしようという試み。同じレポート 「Mobile Marvels」によれば、ネット(ダイアルアップ接続)普及率が10%上がれば、GDPは0.8%上昇するとなっており、携帯電話の0.6%よりも経済効果が高い。
しかしながら、テレセンタープロジェクトのブームは多くの失敗事例を作るかたちで終焉を迎えた感が強い。何故テレセンターは失敗で、携帯電話は成功したのか?を考えると、携帯電話の普及率がPCの普及率よりはるかに高いことが考えられるが、それよりも携帯電話の「利用の簡単さ」が大きいと思う。逆に言えば、利用が簡単だったからこそ携帯電話は途上国でもここまで普及したのだろう。この簡単さは2点あり、1つ目は携帯電話の「操作」がPCよりも単純で簡単である点、そして2つ目は、携帯を利用した「サービス」自体が簡単に利用(理解)出来る点。
操作については、携帯電話の機能は高性能なものなら、「こんなん、全部使いこなせるかいっ!」と言いたくなるほど多機能なものもあるけど、途上国で普及しているのはシンプルなものだと思う。だからPCに比べて操作を覚えるのが簡単で、様するに電話だから目的も単純明快。一方PCはどうかというと、電源イキナリ切っちゃ駄目とか(最近のはそうでもないけど)、ダブルクリックに慣れるまで時間がかかったり、ウイルス対策が必要だったりと、なにかと覚えることや備えることが多い。二つ目のサービスの点を考えると、携帯電話を利用した情報提供とか情報取得は非常にシンプル。知ってる人に直接聞くとか、欲しい情報が送られてくるというスタイルですから。一方、テレセンターを考えると、ネットにつなげただけじゃ駄目で、欲しい情報を得るにはテクニックが必要。キーワード入れて検索しても、何十万件ヒットするサイトが出てきて、「なんじゃ、こりゃー!」と言いたくなる。どれが本当に信頼できて欲しい情報なのかを見つけるのは初心者には至難の業。そんな訳で、テレセンターは利用されず失敗に終わり、携帯電話は利用されて成功しているのではないだろうか。
と、そんなことを考えて見ると、将来的に途上国でも携帯電話でネットが出来るようになったときに、本当に期待するインパクトが得られるのかがちょっと疑問になってくる。前述のように、電話よりもネットのほうが経済効果が高いと言われているけれど、実は途上国の田舎の人達にとっては、ネットを使って色々な有益情報を得るのは非常にハードルが高いのではないだろうか?
なんとなく「次は携帯でネットへアクセス」→より大きな経済効果!という図がちらついているのですが、本当にそうなるためには、ネットでどれだけ使いやすくわかり易いサービスを提供出来るかによりけりだと感じるわけです。
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投稿: tomonarit
10月 7, 2009
このブログでも何度か取り上げておりますが、途上国での携帯電話普及のインパクトって、最近良く話題になっとりますなぁ。EconomistのSpecial Report(9月26日)に、「Mobile marvels」という題名で、途上国における携帯の話題が掲載されてました。そのなかからちょいと気になった点をご紹介。
途上国で携帯が普及した条件(要因)として、大きく3つの要素が上げられています。
1.プリペイド方式・・・銀行口座を持たない人や信用度の低い人でも携帯が使えるようになった!
2.機器価格の低下・・・携帯電話の本体価格が安くなって、途上国の人も手が届くようになった!
3.通信市場の自由化・・・政府系通信公社の独占から民間(外国資本も)参入により競争化⇒低価格に!
このレポートでは上記の3点が上げられていました。ここで「なるほど」と感じたのは3.「通信市場の自由化」。
例として、エチオピアとソマリアの携帯電話普及率が取り上げられていました。
未だに政府系公社が通信市場を独占しているエチオピアの携帯電話普及率は、3.5%(2008年末:100人のうち3.5人が携帯使っているという意味)であり、アフリカの平均40%にほど遠い数値になってます。さらに、エチオピアの隣国ソマリアと比較すると、ソマリアの携帯電話普及率は7.9%!内戦でエチオピアよりも混乱している国なのに、携帯普及率はソマリアのほうが高いのです。その理由として、エチオピアの通信市場が独占状態なのに対し、ソマリアでは通信市場の規制がなく、複数の通信企業がしのぎを削っている点が指摘されていました。
また、このレポートでは携帯電話の普及による民主化についても述べられていました。
携帯電話によって選挙速報が各地の投票所からラジオ局に伝わり放送されることで、あとから投票数を不正することが防止されたり、民主化運動にテキスト(携帯メール)が利用されたり、といった例があります。
いつくか紹介されている例で最も興味深いのが、「Ushahidi」というWebsite。「Ushahidi」とはスワヒリ語で“証言”という意味。このWebsiteは2008年のケニアの選挙暴動を機に開設され、危険情報(暴動があったとか、発砲事件があったとか)を掲載し共有するためのサイト。これが携帯からもアクセス可能だという。(Ushahidiについて、http://greenz.jp/2009/09/28/ushahidi/に日本語で書いてあります)
ここで話が戻るのですが、携帯電話による民主化についても、やっぱり通信市場の自由化に代表される政府の政策がカギなんだろうと思う。自分も現地にいた2005年のエチオピア総選挙では、それまで利用できたテキスト(携帯メール)が、全く使えなくなった。勿論、理由は現政権が反与党派の活動を制限するため。うーむ・・・。今は再びテキストが利用可能になっていますが、2010年のエチオピア選挙時にどうなるのか?
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投稿: tomonarit
9月 18, 2009
このところ、ブログ書いてませんでしたが、久々に復活。
9月3日の記事ですが、Google Africa Blogによると、Google Translateのサービスにスワヒリ語とアフリカーン語が加わったとのこと。既に訳50言語がこのサービスで取り扱われているけれど、アフリカの言語が加わったのは初めて。
最近、ウガンダのモバイルSMSサービスとか、Google Booksにスワヒリ語も登場するなど、アフリカでのネット上のサービス向上を耳にする機会が増えてきた気がします。そういえば、もう4,5年まえにエチオピアにいたとき、Windowsのエチオピア語(アムハラ語)版が開発されているとかいう噂を聞いたが、その後、どうなったのだろうか?
ICT4Dとは関係ありませんが、ちょっとエチオピア関係で宣伝。
10月24日に東京広尾のJICA地球広場にて、「エチオピア・ナイト2009」というイベントがあります。
エチオピア料理(インジェラ)やワインとともに、エチオピアの音楽やダンスが楽しめますので、ご興味あれば是非どうぞ。
詳細はここから見ることが出来ます。
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投稿: tomonarit
8月 18, 2009
先日、日経新聞に「ネットビジネスと選挙」という題で、Googleの「未来のためのQ&A」というサイトが紹介されていた。
このサイトは、有権者から集められた質問に対して、各政党の立候補者が回答するというもの。で、面白いのが、回答がYouTubeを通じて、映像で配信される点。日経新聞には、“グーグルは、有権者と立候補予定者が双方向で政治を論じる「場」を無料で提供”と書いてある。
これを読んで、オバマ大統領のネットを使った選挙活動(資金集め)とか、日本の色々な政党が流しているネット広告とか、政治とネットの関係もこれからどんどん活性化・多様化していくのだろうと感じた一方で、昔「e-Government」という授業でエッセイを書いたときに、参考文献に使ったレポートを思い出した。
「E-Government Readiness Report 2005」(UN/DESA 2006)の調べによると、電子掲示板などを利用してネットで市民の声を聞くための取り組みをしている国、80ヶ国のうち、「市民の声を政策決定において考慮する」と名言しているのは28ヶ国である(同レポートの92ページから)。つまり、ネット活用によって、市民の「声」が大きくなる可能性は勿論あるけれども、結局、本当に民主化が促進されるのかは、政府がその「声」をどこまで汲み取るかによりけり、と言える。
さらに、途上国でのE-participationとかE-democracyとかは、それ以外にも、貧富の差がネット環境や識字率に直結しているので、ネット上での市民の「声」は、総じて、お金持ちの「声」となってしまう可能性も高い。
ネットと選挙、ネットとデモクラシー、なかなか一筋縄ではいかないけれど、なんか可能性を感じずにはいられないテーマです。
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投稿: tomonarit
7月 24, 2009
Google Booksにスワヒリ語やマサイ語などのアフリカの言語の本も加わるらしい。
ということがGoogle Africa Blogに書いてあった。凄いなぁ。
既に100言語以上の本がGoogle Booksには登録してあるそうだが、今回、East African Educational Publishers (EAEP)というアフリカの出版会社と協力して、そこにアフリカの超マイナー言語も加わる。ってことは、アフリカの超マイナー言語しかしゃべらない人達も、ネットで本を探して、ちら見することが出来るようになる。うーん、凄いなぁ。
しかし、ふと思うと、これでケニアやタンザニアの田舎に住むマサイ人がGoogle Booksで本を探したりするのか?
やっぱり、インターネットを使うにも、OSはマサイ語じゃないだろうし、それなりに英語やフランス語がわかんないとネットは使いこなせないだろうなぁ。でも、こうやって少しづつでも英語を初めとするメジャー言語だけでなく、色々な言葉のコンテンツが加わることが、延いては色々な人(今、コンテンツの言語のせいでネットを有効利用出来ない人達)も、情報社会のメリットを得られるようになると思う。
Google、やるなぁ。
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投稿: tomonarit
7月 20, 2009
以前、このブログでも紹介したKELELEと言うアフリカのブロガー会議が延期になったというお知らせが。
KELELE bloggers conferenceはケニアのナイロビで8月中旬に予定されていたもので、「ブログに代表される草の根メディアにより、これまで軽んじられてきたアフリカ社会がその声を発信することが促進される」というテーマで開催されるもの。
結構興味を持ちつつ、KELELEのブログもチェックしてたのだが、ほとんど更新がなく、超久々の更新が延期のお知らせで、ちょっと残念。
理由は世界的な不況の影響で、スポンサーが思いのほか見つかってないらしい。
なんとなくわかり易い理由だけど、やっぱり、「アフリカ」と「ブログ」ってテーマがまだまだ一般的には魅力的でないというか、早すぎた感もあったのでは?と感じてしまうのは、ネガティブ発想過ぎるか・・・。
でも、お知らせには、会議は「中止」ではなく「延期」で、10月末から11月初旬に開催する予定と書いてあるのできっと開催は出来るんだろうなぁ。どんな会議になるのか楽しみです。どっか日本企業もスポンサーになってあげたら良いのに。
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投稿: tomonarit